24-2. 魚豊著書「チ。」は情熱直感の呪いで書かされた説。ある目的のために人々が呪われ不幸になるホラーなのでは?
24-2. 魚豊著書「チ。」は情熱直感の呪いで書かされた説。ある目的のために人々が呪われ不幸になるホラーなのでは?
「チ。-地球の運動について-」は面白い。地動説に感動した人たちが、資料を託して死んでいく物語である。
魅力的な主人公が多数いながら、容赦なく資料と感動を託して死んでいく。それゆえ、普通の漫画とは違う何かを感じるかもしれない。
自分が最初に読んだときは衝撃だった。えっ死んじゃうの?うそでしょ?そんな事選ぶんだ…。とかいろいろである。
読んでいるうちに、著者とは違う何かの意図に気づいた。
この漫画のテーマは、ある目的のために人々が呪われ不幸になるホラーなのでは? と。
巻き込まれた主人公たちは、本来安定した生活や将来が多少あったはずだ。だが、地動説という異端を求める前任者に感化され、ギリギリの判断の所で乗っかってしまう。
その先は、感動や希望のために死を選ぶというものだ。巻き込まれていなければ、もっと長く生きる事ができた。だが、彼らは選択し、笑顔で散っていった。
一般の人なら感動する場面だろう。死を感動ポルノとして多用しているメディアが多いため、安易に殺すなという批判もあるかもしれない。
この漫画の面白い所は、地動説への探求を「させられた主人公たち」は目的が様々違っていた点である。
青年ラファウは、代闘士グラス、代闘士オクジー、修道士バデーニ。
趣味のため、絶望から逃れるため、金のためなどなど、色々な目的の違いがあって、最初は乗り気じゃなかったが前任者から感動の呪いを受けて動かされることになる。
自分は何度か読み返しているうちに、これは一種のウイルス=呪いと思うようになった。
「地動説を研究して世界を変える」という大きな革命を起こすための駒として。
かれらは、動かすための駒として洗脳感化され、目的を果たして散っていった。
これは種を残したいハリガネムシがカマキリに寄生して水中に飛び込ませるのに似ていると感じた。カマキリは自分が寄生され洗脳されていると気づかず、ただ魅力的な水中に「自らの意思で飛び込んだ」と勘違いしていた。
同じく、地動説を守り託した彼らは自分の意思で、自分の感動のために行動したと思い込んでいる。
そう考えると、恐ろしいホラーマンガになる。
さらに妄想を深堀すると、この呪いは現代でも起きていると考える事ができる。
魚豊さん本人も、ソレに巻き込まれていた可能性である。(間違ってたらごめんなさい)
何かの目的のために、魚豊さんが「チ。」を閃き、漫画を描き、大人気となった。
本誌は学館のビッグコミックスピリッツで連載中である。
スピリッツ=魂。
無関係な人たちが、ある目的のために導かれ託しながら死んでいく物語。
なろう転生。
そう、現代なろう転生による革命を導くための駒だったんだよ!!!
ΩΩΩ<な、なんだってー!!
魂の転生を現代で研究し、活動する目的があり、そのために何百人も動かそうとしている。
その中の一人が魚豊氏で、直感と情熱の呪いによって閃いた。
彼の漫画には転生という言葉や思想は全くない。
無関係の人たちが、何かの力に導かれ託して死ぬという不思議な現象を多くの日本国民が見る事になる。
普通の漫画とは違う、独特の画風と展開に、魅力を感じる人も多くいるだろう。もちろん、好まない人もいる。
なろう転生教においては、この「チ。」は聖書になりうると前に書いた覚えがある。それは、なろうの概念、霊的進化をするための希少な経験が、これら不思議な導きと考えることができるからだ。
主人公たちが、地動説軍団に巻き込まれず平穏で寿命まで生きた人生を送れたとしよう。それでは、情熱直感の呪い側からしたら失敗であり、希少な経験による進化は得られない。
巻き込まれて感化し、行動し、結果を残し、判断して散る。このプロセスをもって、一つの希少な経験の1つを消化できた。ゲームでいうトロフィー獲得である。その人の寿命という点では短くなったので不幸ともいえるが、魂側は成功である。
魂側からすれば、人の死や短命はそれほど重要ではないのだ。トロフィー獲得という、何かの目標達成=なろうができればよいのだ。
「チ。」の漫画を別の視点で見ると面白い。それは、謎の力によって動かされた被害者たち。そして現実でもまた起き始めている。
自分は、この何かに導かれる謎の力を信じている。自分もソレに巻き込まれた一人だと思い込んでいる。
オカルトと言われればそこまでだが、こういった転生やなろうで現代が変わる導きが、一人、また一人と増えることを楽しみにしている。




