6-3. 霊魂ビジネスの発展は、破滅の近道になる
6-3. 霊魂ビジネスの発展は、破滅の近道になる
これだけ霊魂ビジネスの良さを書いておきながら、破滅への近道とは何事か?と思うかもしれない。私は、霊魂ビジネスの運用と発展は人の幸せの増大と共に、強力すぎる武器にもなると考えているからだ。
霊魂ビジネスの利点
①人の潜在能力をより可視化し、魂のステータス化によって人類は効率よく教育・発展できる
②過去の正確な参照により、未解決事件の解決、間違った歴史の修正ができる
③現在の透視技術により、無くした貴重品を見つけたり、思い人の考えを聞くことができる
④未来の分岐を見ることとにより、将来の有用な技術を持ち帰り、より早く技術発展できる
霊魂ビジネスの欠点
①魂評価システムにより、両親の判断で子の選択の自由が減り、悪評価による捨て子が増える
②歴史の再確認と修正により、都合が悪くなった宗教や国が反乱を起こす(天動説やアダムイブ)
③透視により、各国の国家機密情報、思惑が全て丸裸になり戦争が誘発される
④未来視により、悪用して宝くじの荒稼ぎ、技術の盗難・略奪、何でもありの混沌世界となる
見ての通り、人の潜在能力・過去・現在・未来の透視は利点欠点の表裏一体なのだ。ほかにもいろいろあるだろうが、わかっている時点でこれだけある。未来については、一本道ではなく可能性のルート分岐が多数あるため、未来の近さや観測員(霊魂の感度が高い人)の技能によって未来の精度は大きくズレる事がある。一方、確定している過去は探しやすく、現在の透視や感情観測は相応の技術が必要となる。欠点にある悪用という部分は、しっかり法整備しないといくらでも悪いことができてしまう無法地帯となるため、注意が必要だ。
各国が霊魂の活用方法を全て持っている状態だとどうなるだろうか。お互いに、思惑から持っている武器、パスワード等全て見える状態になってしまう。そうなると待っているのは「お互いに疑心暗鬼」になるのだ。例えるなら、お互いに誰でも殺せるボタンを持っている状態だ。こうなると、核による抑止力を超える緊張状態になり、ちょっとした悪意ある組織によってボタンが押されたら、そのまま世界戦争につながってしまう。
そうならないために、先見性のある直感ある有識者が集って、法整備を決めて国際的に縛ることが必要となる。11世紀のヴァイキングの頃にあったディング(民会)に近い物だ。争いの権限を民会に独占させることで、民会の法律に従って暴力を行使する。そうする事で、無法地帯のヴァイキングの中で、個々の争いを止めさせた。
この国際的な法整備が整って各国が承認する事が遅くなってしまった場合は、魂を使った軍事活用によって戦争が起きて、地球上の人類は滅びてしまうかもしれない。だから霊魂ビジネスを発見させないように、未来から来たC教は輪廻転生を認めない教えにしたのかもしれない(邪推)