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23-23. なぜなろう異世界は「過去転生」を望むのか

23-23. なぜなろう異世界は「過去転生」を望むのか


 結論、俺だけツエーができるから。


 手軽に摂取できる感動ポルノが行きつく先は、ご都合のオンパレードである。

 中学校までの一般教養をそのまま持ち込んで無双できるようにするには、その世界よりも前に戻す必要がある。中世ヨーロッパ、江戸時代、三国志時代である。

 実際問題、そのリアルな時代に彼らを送っても無双できるとは限らない。優秀な人はどの時代にも存在し、スマホや銃の仕組みを知っていてもそれを作ったり運用できる土台がなければ活用できない。

 転生先の時代のインフラを配慮した改良案を持ち込む必要がある。



 時代をさかのぼる過去転生がこれだけ蔓延しているのは、ごく普通の一般人に一要素の毛が生えただけでちやほやされる説得力を持つからだ。

 時系列通りに転生する、順行転生であれば、一般教養でスゲードヤすることは不可能である。江戸時代知識の人が令和に来てもドヤる事は難しい。


 ただ、異文化カルチャーとしての反応や、過去の文化を現代で生かすルネサンス効果は読者をひきつける。

 例えるなら、江戸で生まれ育った職人が、現代令和に転生して「未来の日本すげー!」と絶賛し、江戸の文化を取り入れた食事や作法をYoutubeなどで売り出すなどである。

 時代は違えど、その時代の良い文化をお互いに尊重できるのであれば、それは双方の利益になる。



 ここからは現実問題になるのだが、時間が逆行する過去転生は本当にごくごく僅かな人しかいない。0.0001%SSSRくらいである。

 一番わかりやすいのがテスラで、長距離伝送や充電、テスラコイルやタービンなどの仕組みは現代の最新技術に近い。200年以上前の技術で彼が研究しても、時代が追い付いていないのだ。

 「時代が彼を追い抜いた系」の人は、未来から来た転生人で本人は自覚がない。だが、直感と情熱によって動かされ、能力=知能が授けられる。

 過去転生者はいるにはいるが、それに気づかないパターンや、大成するまえに亡くなったりと不確定要素が多い。


 よくあるなろう漫画にある過去に転生して無双は、本当に少ない。時代の流れに沿った、順行転生、血族転生、同族転生は一番わかりやすく再現しやすい。

 未来転生は、死後400年先に意識体が転生することであり、浦島太郎状態になることである。現代2020年で未来転生をした青年がいるならば、1600年の関ケ原の戦いで戦死した人であろう。もし若い時に、関ケ原にだけ強烈な関心と憎悪がある人がいれば、未来転生を疑ったほうが良い。

 35歳前後で転生前の情熱直感が復活するので、旅行で現地に行ってみると良い。知らぬはずの非公開情報を、直感で思い出せるかもしれない。それが天文学的な確率であれば、戦死した魂がいるはずである。


 いまのなろう小説に必要なのは、過去転生ではなく血族転生なのだ。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                          

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