23-21. マリーオッター秘密の弾倉 ~転生魔法異世界なら、銃社会の漫画が流行るはず~
23-21. マリーオッター秘密の弾倉 ~転生魔法異世界なら、銃社会の漫画が流行るはず~
あらすじ: コミケ常連の近藤拓海は飛行機墜落事故で命を落とす。転生先は魔法の世界だった。銃社会では魔法小説が流行った。なら逆に魔法世界なら、銃ファンタジーの漫画を描けば売れると考えた。コミケで得た知識とやる気で漫画を描いて魔本を売り出した。
オチ: 全然売れずに破綻した。その後、熱狂ファンの女性エルフに告白され結婚する。彼女をテーマにしたエロ漫画魔本を売り出したところ大反響。エルフ漫画化として大成するのだった。めでたし。
前回ではなぜ銃社会の戦闘がおもんないのか考えた。
まず練習風景と成長が銃だとわかりづらい。ガードや装備によって軽傷で済むが、銃ではヘッショは死不可避である。
五右衛門のような、見てから斬鉄剣でガード余裕でしたのような超人設定出ない限り、銃と近接のバランスが取れず淡泊な戦闘になってしまう。
少年漫画やファンタジーにおいて、強すぎる銃はないほうが楽しめる。というか、銃のリアルさを求めるともう現実に引き戻されて読む気が…となる。
今回は、なぜ銃社会で魔法環境が好まれるのか考える。
結論は、銃では瞬時決着で掛け合いがない。相殺もできないからだ。
現代のヘッショなら問答無用で即死である。心臓は勿論、首でもアウトだ。胸のペンダントや聖書が守ってくれた!はよくあるが、それ相手の銃の殺意低すぎね?ピンポで防がれるの運良すぎね?相手舐めプね?となる。
じゃあ重装備で軽い銃なら耐えられるならどうか?SWATのような完全武装の真っ黒重い状況でお互い漫画で語り合ったらどうなるか。地味すぎるし見栄えがない。
キャラの個性として、顔や服装が個性的で見えること、そして敵と対話できることが面白い漫画の条件だと思っている。
SWAT武装、直接対話できる距離は銃舐めプなのでなし。では地味すぎる。そういったドラマや漫画はあるにはあるが、現実的過ぎて引き込まれない(ryになる。
銃の弾薬が尽きたらナイフコンバット、それすらないなら肉弾戦の殴り合いになる。
銃社会ドラマあるあるの、最初はお互い銃で応戦するも当たらずか軽傷、敵が主人公を追い詰めて撃つ直前に反撃や味方サポートで仕切り直し。お互いの銃の弾数が尽きるか、銃自体が壊れるか飛んでくかで肉弾戦に。そして決着というあるあるである。
この一連がテンプレになっていることからも、「銃によるフィニッシュは望まれない」ことがわかる。
普通にリアルで対話できる距離感で戦闘になれば、どちらかが重症か即死で終わりである。よくある決着するまでまず当たらない(軽傷)から接近戦になることはない。
それが成り立つのは、お互いに「銃で殺さないお約束や縛り」がある時だけである。
3つのシチュエーションを考える。
①二人だけの廃坑で、お互いに銃口を向けている状態
②廃坑で銃を向けている状態で、片方が死ねば外せない首輪から毒が出てどちらも死ぬ
お互いが支柱を支えていて、片方が死んで手を離せばもう片方も間違いく死ぬ状況
③本拠地に乗り込んで、お互い数十人の重武装が後ろで対峙してボス2人がお互いに「撃つな!俺が撃たれたらボスを殺せ」と約束している状態
①はよくある二人だけで銃をこめかみに突き付けている状態でいつでも撃てる。
②はお互いに相手を殺したら自分も必ず死ぬペナルティ持ちである。
③は二人の周辺にお互いの武装集団があり、命令で戦闘になっていない状況での①である。
②と③は現実的には、お互いに打てない状態にある。③は片方が打てば、撃ったボスもまず死んで共倒れになり、さらに周囲で銃撃戦が始まる。やるなら、ちゃんと対話して、離れてから戦闘を開始するべきである。
②はお互いが殺すメリットがなく、互いに死ぬ=実質自分が死ぬトリガーを引くことになる。銃口を向けても、お互いに「まあ撃てないやろ」という安心感のもと、対話ができる。
問題は①である。実際の米国で、銃持ち犯罪者と警官一人が2メートルの超至近距離で対峙していたらどうするだろうか。まず警官側が「銃を下げろ!伏せろ!」と叫び、狂乱した犯人が銃口を向けるどころかポッケからお菓子を出すだけで射殺されるだろう。
正当防衛として認められる行為である。それくらい、銃は出してから殺すまでが早く油断できないのだ。たとえモデルガンやごむでっぽうでも瞬時に判断できるほどヒトは早くない。一瞬のゆるみで殺され、犯人は逃げる事ができてしまう。
もし銃持ち犯人が一人で、警官10人が構えていたどうか。仮に一人が撃たれてしまっても、9人が躊躇なく犯人をぶち抜くだろう。犯人側はそれがわかっているため、まず撃てない。
それを知っているからこそ、10体1の状況では、銃口を向けあっている状態でも多少余裕はある(もちろん向けられた本人は死活問題である)。
3人と1人であれば、レベッカ姉さんであればパパパン!と三人くらいやっつけてくれそうだが、現実には次の発射までの照準までにやられちゃいそうではある。
要は、1対1における銃口向けあいは抑止にはならないのだ。
最後に④を追加する。
④お互いに、撃とうとする意思や指の動きが予知レベルで分かり、必ず前に反応して避ける能力があること
これが漫画における絶対条件である。指先を曲げて銃が出る間に余裕をもって避けられる時間や能力があれば問題ない。
例えるなら、スマブラにおける26フレーム横スマをガードできるお互いの状況である。
カチっと貯める音がして、どりゃー!という声と共に大振りで剣を振り抜く。これであれば、初見プレイヤーやおっさんでもガードボタンが間に合うだろう。
同じように、銃のトリガーを引いてカチ!っと音が通知され26フレ後に弾が発射されるなら、それまでに銃口から避けたり手で銃を飛ばす猶予はあるかもしれない。
だがリアルでは、引いてから1フレあるかないかで発射される。刹那の見切りでも10フレくらいがギリだったような気がする。要は、銃では見てから回避がまず不可能なのだ。
二人きりで応援無し。さらにお互いに銃口といった場合であれば、悠長に対話なんてできるわけがない。敵がちょっと話している時にカチっとトリガーを引けば頭ブチ抜いてハッピーエンドである。相手からしても、主人公補正で余裕の顔をしている間にカチすれば勝ちである。
そのシチュになった瞬間にぶち抜くのが正解であって対話するのは相当の舐めプになる。
あ、これもちろんリアルな話ね。漫画のようなファンタジーでこれ当たり前にやってるけど、ちゃんと前提条件を作っておかないと読者もご都合すぎてげんなりしちゃうから。
では刀のつばぜり合いはどうか。よくある、キスギリギリの至近距離まで顔近づけて刀がクロスして引っかかっている状態である。
これはスマブラの26フレに近い。武器がお互いに当たっている状態で、離れて切るまでに30フレーム以上かかるだろう。つまりお互いに数フレーム即死がない保証がある。
だから、つばぜり合いの状態での対話はまだリアリティがある。そもそも、刀同士で拮抗して止める機会はあまりないのだが、マアソレハソレトシテ。
まとめ
①刀によるつばぜり合いはお互いに切りかかるまで猶予があるのでアリ
②お互いに銃口を額に向けるのは1フレ即死なので先に打ったもん勝ち。現実では対話はありえない
③お互い銃口状態でも、先に撃った側にリスクがある状況ではアリ




