23-20. 銃異世界無双 ~転生したら魔法と銃で最適化された殺戮兵器が跋扈してた件~
23-20. 銃異世界無双 ~転生したら魔法と銃で最適化された殺戮兵器が跋扈してた件~
あらすじ: 藤堂卓也はトラック死転生した。転生先は、中世ヨーロッパのようでまだ牛と水車の時代であった。軍オタの俺が銃を作って無双してやろうと王都に向かうと、他国と戦争中であった。見たモノは最新戦闘機と小型レーザーを魔法強化したSF世界であった。さらには数千キロ先で核爆発魔力混合兵器で更地になる景色を見た。ああ、これ俺無双むりだわ…
オチ: オレ転生者!地球!ニッポン!信じて!! と涙で訴えるも、戸籍がない不届きものとして処罰され、罪人として最前線に送られる。FPSに慣れてた彼はその反射神経とマウス捌きを思い出して勇敢に戦う。はい、空から芋スナイプされて死にました。あまりのあっけなさに神は哀れみ、再び日本の2020年の赤子として返品転生したのだった。もちろん記憶は全て消された
銃社会がもし日本に残ったままの世界線だったら、漫画やなろう小説はどうなっていたか考える
結論: クッソ面白くなくなる
自分は銃社会自体を否定するつもりはない。自由だし、守らないと熊などの大型獰猛種に襲われるリスクが日本よりも多いからだ。
あくまでも、「銃や火薬が合法な異世界ならどうなるか」「銃火器OKな日本でなろう小説はどうなるか」を考える。
個別戦闘において、最強なのは銃や手りゅう弾などの火器である。団体戦であれば、戦艦、戦闘機にもなるが、最終的には制空権を取ってからの原爆水爆を投下するか、高精度巨大ロケットを何発打てるかの技術と資金力である。
今は冷戦というか、どちらかが先に大量殺戮をやると大義名分を失って世界の敵に回るため、お互いが切札の抑止状態になっている。
軍事力拡大するより、福祉や医療に回すほうがヒトの幸せになるのだ。
マンガや小説において重要なこと、それは主人公の成長物語や感情移入である。
共感されずらい性格悪い主人公は人気が出ない。マイナスに振り切ってたり、ウシジマくんのような悪のヒーローポジションなら個性として評価される。共感の点においては銃社会でも問題ないと考える。
問題は成長物語である。指揮官としての漫画であり、友情や裏切り戦術や裏工作からの勝利など、精神面だけの成長と成功では全く支障はない。
だが、肉弾戦において銃社会では中々難しいことになる。
銃においては射撃制度と反射神経の速さ、そして回避制度である。
手りゅう弾や地雷、火炎放射などの火器においては使い方の技量である。
近接戦における戦いは、日本でよく見る刀やナイフ等の直接攻撃になり、こちらは熟練度が重要になる。
さて、銃最強の漫画世界で主人公はどう成長を見せられるか?
刀や武術であれば、師匠との対人訓練や実践時の相手の動きや食らいを経て学習し対策するという流れができる。きめつやバキを想像するとわかりやすいだろう。
一方銃社会、これは米国の戦闘系ドラマを見ればわかりやすい。武装しているマフィアなどに乗り込んで、見える敵全てを火力で蹴散らす。訓練と言ったら、シティハンターに出てきそうな遠くのヒトの影の板に向かて撃って精度を上げることである。あとは実践だろうが、
練習で発砲すると致命傷になる
のである。木刀や刀の裏なら全力で殴られても漫画風のたんこぶで一週間(どころか数コマ)で元通りになる。銃だとゴム弾や模擬銃で流れだけ作ることがはできるが、実際の敵との戦闘でまともに食らって平気なことは少ない。
銃社会における主人公の成長が見えにくい、これが一つ。最初から一瞬で心臓をぶち抜ける精度なら、どうやって悪役とギリギリの勝負を作れるかである。
敵からの発砲にしても、心臓に聖書やペンダントがあったとか、ギリ顔をかすめたとか非現実的な奇跡の連続で生き残るのはよくある。じゃあヘッドショットはどうするのかである。
現実的にはまず助からないだろう。
まとめると、銃社会における戦闘にすると主人公の成長が見えにくいこと。そしてガードやかすり傷といった近接がなく、ギリかすった、ペンダントで助かったなどのご都合が続いてしまうこと。
次回、銃社会における魔法世界の願望について考える。




