23-15. 不死の薬の錬金術師 ~魔術で現代転生した死なない私は一目で恋して絶望を知る~
23-15. 不死の薬の錬金術師 ~魔術で現代転生した死なない私は一目で恋して絶望を知る~
あらすじ: 魔法の国の王子、クラン・イダルフは対抗勢力のテロで輸送中に襲われる。死の間際、一か八かの禁忌の法、シナナイを発動させるが死んでしまう。目覚めた先は、2000年の妊婦の中の胎児であった。創造主は彼を憐み、シナナイの魔法を引き継ぐことを許した。倉木雄介すくすくと成長し、下北沢で仕事を持ち、二児の父となる。25才となった彼は、それ以降年を取らなくなった。
オチ: 待っていたのは、愛する人、愛する息子たちを見送る悲しみであった。全ての体の組織が循環で若返り代謝をするため、寿命や病気で死ぬことは亡くなった。2110年、孫が息を引き取った後、倉木は悲しみに耐えられず、3人目の妻に置手紙を残し、自死を選んだ。
生物は必ず死ぬ。人間も例外ではなく、コールドスリープしている遺体を除いて130歳を超えて生存できることはない。
誰もが望む永遠の命、不死は、中国の始皇帝にはじまり、あらゆる皇帝が望んで散っていった。
永遠の命には大きく2種類ある。
①若返りや老化抑止で、1個体が永遠に生きる事ができる。ただし事故で死ぬ
②何をやっても死ぬことができない
①は既にこの地球上に存在していて、ベニクラゲというクラゲは老いた細胞を順に若返らせて生まれ変わる。1個体として永遠に生きられるが、当然食べられたら死ぬ。
②はこの地球上の生物では存在しない。クマムシのように超超劣悪な宇宙環境でも冬眠で生きられる耐性持ちはいるが、何をやってもシナナイ生物は存在しない。
なろう転生教では、②の存在を暫定だが肯定している。それは意識体という存在である。脳とは別に、自我や意識や心という観測できない事象をひとまとめにして「意識体」というタグをつける。
彼らはヒトに寄生し、自分を自我ある人間と思い込む。寄生したヒトが死亡した時、「あ、俺意識体だったw」と気づいて、49日後にまた同じ地域の胎児に宿る事を繰り返す。
彼らにとってはヒトの死は終わりではなく、「車でいう降車」である。ただ痛みや苦しみを伴う器を操っていただけで、遊び終わったら降りて自由に息抜きする。そして、新車を見つけては乗り込んで記憶を消すことを繰り返す。
厳密には、一定の業を回収できたら星に還って意識体の終了という区切りが存在するのだが、人類史、地球史という短いスパンで見れば無視できる範囲である。
つまり②の死んでも死ねない存在が意識体であり、彼らを背負っているのが我々人類である。別に寄生された人類は、彼ら意識体に敵対する必要はない。彼らにも各自で目的があり、それを達成するために我々に叡智を与えている。彼らは今の地球でヒト以外に目標を達成する別の種はないだろう(イルカくらい?)。我々も叡智貰ってウハウハ、意識体もヒトを経由して希少な経験ができてウハウハ。今でいうwin-winの関係である。
自殺とかも、ただ新車で大破しちゃっただけで乗り換えるだけ。つまりペナなしなのだ。(幇助のつもりはない)
彼らが「転生と前世」という大きなスキルの上限解放を許可してもらっていたのであれば、あと40年、2060年あたりで日本が粛ラマで証明してくれるだろう。世界はあざ笑うだろうが、技術ある変態無宗教国家の務めである。
永遠の命は、すぐそばにあった。やろうと思えば、江戸時代でも産業革命までもなろう革命はできた。現にチベットは国家レベルで運用していて、それらをその国の運営だけに活用してきた。ビジネスで金儲け、国家権力争い、国の見栄の張り合いの宇宙戦争のように使うべきではないという声もある。
この世界のゲームプレイにおいて、前世と転生のアンロックがかかっているかどうかはあと40年でわかることだ。アンロックされていない=何か別のフラグ立てが必要なのであれば、ただ日本は静かに衰退していくだろう。これだけなろう転生ジャンルが流行し、海外にも評価されていながら、転生と前世の仕組みは海外の研究者たちが発見して独占していくだろう。
2080年「日本?なろうジャンルができたのに、現実の転生は見つけられなかった民族ね」
そんな未来は見たくない(まあ既に寿命で死んでるが)。
だから、日本で粛ラマして、不老不死を見つけよう。
不老不死はある。なろうのように、何度も転生しているが、記憶が凶悪に消されているだけなのだ。
まとめ
①死ねない不死は、今生きる全ての人が持っている
②死は車を降りるだけ。次の新車を探して、苦痛の旅に出ることの繰り返し
③なろう流行は、転生と前世をリアル実用化するためのフラグだと確信した
④ならば、日本民族は粛ラマを40年続けて現代転生の不死を導こう




