22-20. アリに寄生して洗脳するノムシタケ、寄生生物ではないほうが珍しい!?
22-20. アリに寄生して洗脳するノムシタケ、寄生生物ではないほうが珍しい!?
https://youtu.be/8_QdIZL6CPE?t=1431
【全編配信】ホスタイル・プラネット 非情の惑星 (声:小野大輔) - 密林 ナショナル ジオグラフィック TV
ノムシタケという菌類は、アリに寄生して行動力を奪っている。
菌の胞子を巻きやすいアリの活動領域の上の枝で歯を食い込ませて死ぬように操作される。
ハリガネムシがカマキリに寄生してタンパク質を流し込んで、水中に飛び込ませるのと同じである。
マンガやアニメでも寄生というワードを聞くと、人間に寄生して悪さするとったイメージがあるだろう。
地球生物の6割くらいは寄生生物と言われていて、宿主なしでは繁殖できない相互な関係が多いようだ。
火山や地殻変動で環境が激変し相方が絶滅してしまったら、寄生生物も滅びるしかない運命共同体と言ってよい。
寄生生物の面白い所は、宿主の操縦方法がDNAレベルで記述されていて、他の種には効かないことである。
ノムシタケの菌類は一部のアリに寄生する事で操る、同じようにハリガネムシはカマキリに寄生して操る。
ノムシタケがカマキリに寄生しても、洗脳して操縦することはできないのだ。
つまり、寄生生物は特定の種族のみに特化した洗脳キーを持っていると言える。
生物は最初、原核生物から進化した。寄生生物も、直前までは寄生しなくても繁殖していたはずである。
だがあるとき、10万分の1の遺伝子異常とコピーミスをして、寄生操作キーを手に入れてしまう。
それを使ってみたら、寄生に頼らない普通の種よりも生存できるではないか!?
何百世代の繁殖を通して、寄生操作キーの精度を上げ、より操りやすいDNAが淘汰・生存を繰り返して進化してきた。
現在地球に残っている寄生生物は、最終形態と言ってよいかもしれない。
人類の発展と自然破壊によって、宿主が滅ぼされて、同じく絶滅した寄生生物も多いだろう。
人間は、大腸菌など細かい部分は置いておいて、寄生生物ではない自力で活動できる生物だ。
自我があり、自分の意思で自由に活動して死ぬ、そんなイメージがあるだろう。
次回、進化論の3つ目を妄想する。




