22-12. 中国はアメリカに戦争を仕掛けられるか?
22-12. 中国はアメリカに戦争を仕掛けられるか?
2000年以降、多少の国境の変動はあれど、国の統廃合や分断によって地図が大きく変わるようなことは少なくなった。
今一番国境を拡大しようとしている国は2つある。ロシアと中国である。
クリミア半島の独立とロシア併合、中国のチベット・ウイグル侵略と同化である。イスラム圏の内部闘争と独立は細かいので割愛する。
ロシアと中国はどちらも独裁国家の共産党であり、国益のため国家戦略ために海も土地も拡大を目論んでいる。
それ以外の資本主義の国では、そういった無理やりな国の併合はやっていない。というよりできない。
スマホがあり、片手で動画や写真をリアルタイムで全世界に配信できる時代である。どの国でも、企業があり多国籍企業で活動している。
地球の市民が、その国を滅ぼす正義や大義名分がない限り、侵略や戦争を大きく行うことはできなくなっている。メディアや情報戦は裏でいくらでもできるだろう。
ひとたび戦争が起きれば、ベトナム戦争のように被害と悲惨さが瞬く間にニュースで広がり、政府や軍はそれを隠すことはできない。一度配信された動画は、即座に消そうがコピーされて拡散され、最悪消されたことすら批判につながる。
全世界を敵に回す極悪テロ等をしない限り、大きな戦争はできないと言ってよい。もし軍事大国アメリカが、主要先進国に戦争を仕掛けたとしたら、世界の世論で大批判を浴び、アメリカvs他の国の連合軍という最悪のシナリオになる。どの国にも企業や家族がいる。ではアメリカ以外が大義名分なしで戦争を始めたらどうなるか?
そりゃアメリカが止めに入ったり、戦争に参加するだろう。軍事費に予算を多く割く国家は、平和すぎるこの世の中では非効率となってしまう。戦争が起きれば、商売をしたり、恩を売るための支援を始める。
適当な名分を作って、戦争に参加しのどを潤す。不利益が増え、国民から批判が積もれば撤退する、その繰り返しである。朝鮮戦争しかり、ベトナム戦争しかりだ。
ロシアは石油の価格の下落(コロナによる消費減)から、国家予算で苦しい状況にある。日本との領土問題を解決する素振りがあったが、それも中断。北方領土の4島を経済特区にして、共同開発するような妥協案も今年来年あたりで出てくるかもしれない。
領土は広くても、軍事力は徐々に下がりつつある。
一方中国は人口ボーナスを全部消費し、9割の農村の安価な労働力を使った富豪の量産に成功した。一方、軍事面では艦隊はお古(前世代の改造)が多く、ソフト面はごり押しできるかもしれないが、ハード面=軍事レベルは信用できるものではない。金ペーはドローンなど、無人で人に頼らない兵器開発に力を入れているらしいが、果たして共産党員や軍部は「命を賭けて忠誠を誓い前線に出る」のだろうか?
高速鉄道や港の建設を日本よりも格安で、技術もパクリでまあまあの水準だからと中国を選んだ。アジア諸島は今どうなっているのか?
当初、インドネシア等で大量に中国に借金して長距離鉄道を発注したが、ほぼ中国企業と中国労働者によって作っているため、インドネシア国内に技術や循環には至らなかった。
コロナの影響もあって、思うように進まず、延期と予算追加の連続で、安かった費用が安くない水準まで上がっている。その価格上昇分も、インドネシア持ちなのである。
日本の安心安全高品質200円、中国安かろう50円で中国を選んだら、延期の繰り返しで150円超えてしまった。気づいたら日本の方がよかったから手伝って!という始末である。
そして、港を担保に中国に依頼した国は払えずに港を99年貸し出すという実質占領の権利を得る。まさにヤクザである。
この中国受注から払えず、主要港占領のプロセスは、共産党による癒着が大きい。当時のアジア諸島の完了が接待と裏金でウハウハであり、それを受注して完了する時にはもう引退しているため、その時に稼げるなら金貰って中国を選ばせるのだ。
後になって癒着官僚が、「ちょっと約束と違うぞ!」と抗議しても、物理的に消したり、もみ消したり脅したりで後の祭りである。一番困るのは、中国の危ない新幹線に乗る羽目になり、税金が重くなった国民なのだ。潤った官僚はもういない(意味深)。まさに悪魔だ。
このような実態が表に出る事はない。もしアメリカがその癒着を告発しても、中国側の高官が「不当な差別と妄想だ」と批判するだけだ。
2021年の今、中国は海外に対して非常に強気な動きをしている。しかし、いざ戦争ともなると参入してくるアメリカに太刀打ちはできない。そして、国内情勢は水害などで荒れ、コロナによるGDPの縮小と金融建築業の不振で倒産が始まっている。
中国は、10年ほど前から崩壊すると言われていたが、なぜか崩壊しない奇跡の国だ。
これは過去の歴史では類を見ない長期運営であり、とても貴重なサンプルとして見ると面白い。
まだまだ余力たっぷりなのか、中身スカスカで張りぼてでもう限界なのか、あと2年位で分かるだろう。




