20-27. 10分映画解説Youtubeの違法化! 共感型が陥る、法より売れるネタに走るチキンレース
20-27. 10分映画解説Youtubeの違法化! 共感型が陥る、法より売れるネタに走るチキンレース
2021年6月に、Youtubeでショート解説動画が違法として配信元から訴えられてチャンネル小今日するという話があった。
Youtube好きなら一度は見た事があるかもしれない、映画を10分くらいで女性の声で解説する動画である。
見た人は思うだろう。「これは手軽だし伸びるだろうな」と。
忙しい現代人にとって、2時間も映画を見る余裕がなく、手短にオチまで知っておけば友人にも「見た」と話せるショート解説動画は需要がある。
だから、様々な人がYoutube動画に参入して、ごった煮状態である。
当たり前だが、著作権違反である。
ディズニーのピノキオ、ダンボ、白雪姫のDVDが100均で売られているのは見た事があるだろうか。これらは著作権が切れてパブリックドメイン(知的財産権が消滅状態)になったからである。ディズニー社に、各種DVD販売元はライセンス料を払わなくてよい。言ってしまえば、誰でも自由に動画を加工して販売して稼いで良いのだ。
では、10分映画解説動画ではどうすればよいか。著作権が切れた映画ならOK、切れてないなら販売元に訴えられたらアウトである。
今のYoutubeで検索すると、50年前の映画はごくわずかで、最新の映画ですらオチ付きで投稿されている。
人の特性の3タイプ、①創造、②再現、③共感で見た時、法とオリジナル性(独創性)をどう見るのか考えてみる。
法をどうとらえるか
①創造 創造力ありき。ネタが法に触れるなら、通せるように工夫する
②再現 法は絶対。後から犯罪と気づいたなら撤回する
③共感 売れるなら(共感されるなら)法を攻めても良い
オリジナル性
①創造 最重視する
②再現 過去の認められたことを加工せずに出せるかどうか。情報の積み重ねで法則性を探る
③共感 関係ない。共感されて売れるかどうか
Youtube動画
①創造 独創性。作ってみた。やってみた。変態すぎて「誰も真似しないジャンル」の先駆け
②再現 教育系。他ではまねできない深堀りしたノウハウを提供する。法に触れない内容
③共感 流行ジャンルの後追い。個性より親和性。映画や本の解説系、ランキング系。ネタの鮮度が命。無法
今回の映画ショート解説の訴訟は、③共感が主体だと考える。②再現は法を熟知しているため、ネタバレ結末を控えたり、自論(現代では~、自分の経験では~)を交えて販促元に訴えられないように事前に対策を取っている。仮に、訴えられたら動画削除するか広告なしにするだろう。
創造型は、そもそも丸パク動画を作らない。動画のネタを元に、新しい何かを作り上げることが重要であり、著作権は特に意識しないのだ。
共感型は、今回の一連の騒動で多少減るだろう。だが、法<<<売れる=共感、であるためギリギリ映画公開のいたちごっこをやるだろう。チケットや本の購入証明写真を入れたうえで、購入者として~が~だった、というような「感想」を主体としたチャンネルにシフトせざるを得ない。
現代の進化論は「Youtube」という媒体を通して行われる。適者生存=再生数と売り上げであり、生存して伸びて継続している者が、進化という淘汰で現れる。
視聴者というニーズ、忙しい、手軽に知りたい、癒されたい、学びたい、といったものをいち早く取り入れて、新しいジャンルを開拓して評価されれば価値(勝ち)である。
それは、共感を得ようとすればするほど、他の著作権の法と衝突するため、どこまで違法して人気を取るかのギリギリを見定める必要がある。
エロ規制が入るころの、ギリギリエロで人気取りをする雑誌のようなものだろうか。
まとめ
・映画のショート解説動画は違法
・共感されてなんぼの共感型がギリギリのいたちごっこ
・Youtubeは3タイプの進化の媒体である




