4-4. 過去転生とパラドックス
4-4. 過去転生とパラドックス
転生と言ったら、全くの別世界か死んだあとの未来ではないか? と考えるかもしれない。私は過去の宇宙人論やタイムスリップ説よりも、時間概念のない魂を経由した知識共有が一番現実的だと思っているからだ。過去生の情報を全て覚えている状態では未来技術が悪用されて崩壊されかねないので、無意識でわずかに思い出す程度にして、数億人に1人だけ自覚できるようにしたのではないか。
例えば、一つの魂が BC(紀元前)300のローマ→AD(紀元後)2000東京→BC2000エジプト→AD1650江戸 の順番で転生したとしよう。
紀元前300のローマのルキウスは戦死して、2000年の東京の佐藤雄太に転生した。雄太はルキウスという言葉に何故か反応し、ローマ式の服飾を好んで着ていた。20歳になったときにトラックに轢かれて死んでしまう。5000年前にエジプトで転生し、有能さからピラミッドの建設に関わった。彼は無意識に、未来のローマの建築技術を思い出し、2020年に見ていた日本国旗を刻んだ石を使ってピラミッドの一辺を作った。最後の転生では江戸時代の花魁として生き、過去生を思い出すことなく死に、魂は別の星に帰った。
2021年に、ピラミッドに日本国旗に近い模様が刻まれた石を発見した。こうなれば、相互の影響が小さすぎてパラドックスが起きない。78億人分の魂を飛び飛びで転生したら、矛盾なく古代の謎を解決することができる。宇宙人や未来人を前提にすると、なぜ今まで発見されていないのか。なぜ悪意ある人が滅ぼしに来ないのか、タイムパラドックスが起きないのかなどなどが解決できない。
ゆるーく未来の知識を持っている程度の転生が矛盾なくやりやすいのだ