19-5. 王ドロボウJING で印象に残った 灰色の人生
19-5. 王ドロボウJING で印象に残った 灰色の人生
昔、コミックボンボンを読んでいた時に印象に残っていた言葉がある。セリフそのものは忘れた。
「永遠の命を得ても灰色だ。短いからこそ尊い」みたいな感じだ。
人は死にたくない。永遠に生きたいと思うが、実際に永遠の命を得ると、愛した妻や友人の死を常に受け、子ですら先立ち見送ることになる。その日その日の感動がなくなり、ただ生きる屍となる。
死という逃げられない恐怖があるからこそ、今日を強く生きようと考えるようになる起爆剤なのだ。
どこぞのアメーバが代謝で古くなった細胞を全て単体で切り替えられる話を聞いたことがある。
そうすることで、常に前進が若い細胞に切り替わり、食物を得続けることで一生衰退で死ぬことはない。
人間で例えるなら、シワシワ肌になることなく、常に赤子のプルプル肌が更新されるのだ。内蔵も常に最新で機能が低下する事がない。まさに完璧超人である。
仮に人間がDNA操作でその能力を得たとする。そうなると、生殖による進化が止まってしまう。さらに誰も死なない事で食料不足の問題も発生する。新陳代謝による老化死がなくなっても、エネルギー不足で死ぬのは避けられない。寿命死が亡くなったことで、病死や餓死が蔓延して、想像できない修羅場になるだろう。
不死は望んでも良いが、実際に研究で作ってはいけない。