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18-28. なろう祇魂学をひろめよう! 魚豊氏のチ。から学ぶ「自己犠牲目標」

18-28. なろう祇魂学をひろめよう! 魚豊氏のチ。から学ぶ「自己犠牲目標」


 最初に、魚豊うおとさんは預言者であり、天才である。


 


 さて、スピリッツで連載している魚豊さんが書いている「チ。」という漫画。これが大好きである。

 ざっくりストーリーとしては、天動説が主流の中世で地動説に気づき引き継いでいく、というものだ。


 内容は直接読んでほしいが、その中で自分が答え合わせ出来た事、について書き残す。


 とある剣士が地動説の資料を託され、地動説研究者と組んで研究資料がまとまったころ、地動説を唱える異端者を処刑する人に狙われる。

 研究者は殺されないために、資料の本を焼き払おうとする。彼は、研究結果を独占して稼ぎたいとも思っている。


 一方剣士はそれを見て、確かな証拠がない以上、地動説が真理だとは断言できないと言う。

 天動説を支持した研究のトップは、自分が間違っている可能性を信じ受け入れた。


 

 『自らが間違っている可能性』を肯定する姿勢が、学術とか研究には大切では?

 第三者による反論が許されないなら、それは信仰だ。



 この2言を見た時、背筋がゾワッとした。そして次。




 石箱に関わった二人とも、自分以外に託すって姿勢に希望を見出していた。

 あろうことか、その姿勢を天国へ行くことよりも重視した。

 実際、他人が自分の思い通りに受け継ぐかなんてわからない。反論される可能性もある。

 だから託すなんて不安でとても希望には見えない。

 教徒(天動説支持)にとって異端者(地動説支持)が、他者が引き起こすねじれが、現状を前にむかわせる希望なのかもしれない。



 反論してもらうには、他社が重要。そしてそれを消さずに残すこと。

 

 

 過去に「直感をそのまま見えるところにアウトプットせよ」というお告げがあった。

 さらに、自分が会社の上司に聞いた、「自己犠牲目標」の意味を残した。

 自分が死んで、地位や名誉を全て赤の他人に奪われても達成したい目標である。

 その人が全ての時間と労力を費やして、成果を出しても名前も残らず身内に一銭も入らない。

 それでもなお、成し遂げたいこと。である。




 自己犠牲目標を何人かに恥をしのいで聞いてみた。大半は、思いつかない。割に合わないからやる人間などいない。と返す。とあるKFJさんは言った。


 「3Dモデル製作者に還元され発展するVRプラットフォームを作りたい」


 それは本人の名が残らなくても、海賊版で利益が奪われモチベが下がる3Dキャラモデラ―が減り、VR世界の普及が良くなればそれでよい、と。



 いた。自己犠牲目標をもつ2人目が。




 ここで話をチ。に戻そう。

 ネットなどなく本という脆い媒体が継承の頼りであり、あっという間に死に殺される時代である。

 地動説を公にすれば異端者として焼かれる=死であるが、この漫画では地動説を未来の継ぐ人のために自己犠牲しているのである。

 ①希望ある賢い若者を助けるため、若者の研究資料を自分(地動説おっさん)の物だ!と主張して笑顔で死地に向かう

 「この神が作ったこの世界は、きっと何より美しい」

 若者「やり残したことは!?」 おっさん「たった今やったよ」


 ②若者が捕まり、資料を焼き天動説支持に戻れば殺さないと言われるが、拷問される前に服毒で感動しながら死ぬ。

 「僕の直感は地動説を信じたい!」「僕の命にかえてでも、この感動を生き残らす」

 →嘘ついて天動説支持に戻れば知恵イケメンは幸せに暮らせたが、資料を残すことと天秤にかけた


 ③異端者の別のハゲおっさんは輸送護衛の剣士を助け、何の説明もなくペンダントを託して嬉しそうに死ぬ

 「歴史が君を必要としたからだ。頼む。」


 ④剣士の連れの男は、託された地動説の本の中身を知らないが希望と信じて落下死した。

 「この世界に期待する事だ。そしていつか、再びその眼で、空を見てくれ」

 「君の顔はまだ、死を恐れているからだ」

  →剣士は連れを掴んで助けるが、重さで二人とも死ぬ。連れは自ら紐を切り笑顔で託した。


 ⑤宇宙に関する禁忌の本を読んだ賢い銭ゲバは目を焼かれるが、剣士と出会い継がれた資料を読み、金を独占するために残った資料を全て焼こうとする。

 ★今の連載はここまで

 

 ⑥銭ゲバは改心し、それまで望んでいた金・名誉よりも剣士に託す事を信じて死ぬ?


 ⑦託された剣士が、再び異端者狩りの娘に託して死ぬ?


 ⑧娘と他の興味ある人と組んで地動説を証明して死ぬ?


 最初に地動説を直感で考え、まとめた資料を若者にメモを託すのだが、この書類全てを燃やして欲しいと頼んだ。おっさんだけが悟っている。地動説は恐らく証明できない。不確定要素が多すぎる。きっと神の猟奇なのだろう。だとすれば、この不完全な説は消えるべきだ、と。


 これらの流れで分かることは、綱渡りレベルで地動説資料が引き継がれ託したものは笑顔で死んでいくというモノだ。



 自分はこれらを読んで、この中で死んでいった人の一人だと思うようになった。

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