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7話

さて、本題の冒険者組合の目の前に来た。冒険者組合と言えばテンプレだ!特に俺なんて仮面を被ってるしどう見たって絡まれるのは確定だ!さあこい、野蛮な冒険者ども!


そう意気込んで冒険者組合に入っていった。しかし、待っていたのは悔しい現実だった。


なんだこれ? 俺の目の前に映ったのはカーペットが敷かれ美しい装飾具が飾られている美しい空間だった。まるでどこぞの帝〇ホテルのようなフロントである。更には職員が正装を着こなしている。


いや、これはダメだろ!冒険者組合だぞ!冒険者だぞ!テンプレは!?


あんなに意気込んでいた俺は、ガッカリし項垂れながら受付と書かれたところにいた職員に冒険証を出した。


「ここで、冒険証の更新はできるか?」

「あっはい、できますよ。では、お預かり致しますね。キル様ご本人ですか?」

「ああ、そうだ。」

「了解しました。更新には30分前後掛かってしまいますがよろしいでしょうか?」

「大丈夫だ。」

「了解しました。更新出来ましたら。放送にてお呼び致しますので建物内にいてください。」


そういって職員は冒険証を持って奥の方にいった。


さて、どうやって時間を潰すか......そういえば、外から見た感じこの建物3階建てだったな上の階を見てみるか。


階段を登ってみると2階にはたくさんの部屋があり、ホテルのようだった。突き当たりの方まで行ってみると酒場があった。そこには冒険者や商人などが沢山いて、和気あいあいとしていた。


まだ時間もあるし1杯飲むか、この世界の酒には興味がある。


そう思い店員にビールを頼んだ。


届いたものを見てびっくりした。見た感じはキンキンに冷えていてシュワシュワっとしていて美味しそうなのだが、色が濃いのだ。日本のは、黄色い感じだったのだか、こっちは赤い、まるでワインのようだ。一口飲んで見る。日本のビールと違い甘みはあるが苦味があまり無かった。そして何より飲みやすい。


これは、上手いな!どんどん飲めてしまう。


2杯目を頼もうとしたが酔ってしまうと危ないから辞めておいた。


そろそろ時間だし1階に戻ろう。


「出来ました。こちらが冒険証になります。お確かめください。」

「大丈夫だ。」

「それと、支部長がお呼びだそうです。この後お時間よろしいでしょうか?」

「ああ、大丈夫だが」

「分かりました。でしたら、このまま私が案内させていただきます。」

「わかった。」


冒険者支部長かどんな人だろうか


一部屋に案内された。入ると凄いゴツイ男が座っていた。もちろん正装で、


「私は冒険者組合ウドナ支部支部長を務めております。べルノと申します。貴方様が七大英雄のおひとりキル様ですか?」


「あっああそうだ。」


こんなゴツイおっさんに敬語使われるのはなんかむず痒いな。まあ、俺は七大英雄いわば国王の次に偉いくらいだからそうなるか。


「実は折り入ってお願いがございまして...」

「なんだ?言ってみろ。」

「はい、実はあるダンジョンで、冒険者が失踪していまして、」

「失踪? 1人も帰ってこないのか?」

「はい、それが...調査に向かった者も帰ってこないのです。」


失踪か、冒険者が急に死ぬ事は多々あるが調査隊も帰って来ないとなると何かいるしかないな。


「それで、そのダンジョンってのは?」

「古代遺跡型ダンジョン【ケノン】です。」


ケノンと言うと俺の目的と一緒じゃないか。うん? まて、ていうことはだ、Bランク以上じゃないと入れないダンジョンで失踪が続いているということか。これはたしかに問題だな。


「ほう、奇遇だな。俺も王命によりそのダンジョンに用がある。いいだろう俺が調査を引き受けよう。」

「左様でございますか。ありがとうございます。こちらでも報酬を用意しておりますのでよろしくお願いします。」

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