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反対世界の僕と君  作者: 玲
1/1

プロローグ

ずっと見ていた。

高くて遠いステージの上から。

君はいつも端の方にいた。

後ろの方で1人佇む姿は、ノリに乗って騒ぐ人たちよりも余計にも目に留まったし、離れなかった。

君も、ずっと僕を見ていた。

君と話したいと思った。

君の傍に行きたいと思った。

けれど僕はステージを降りるわけにはいかない。

ギターを弾き、マイクに向かい、歌を歌う。

時に優しく、時に激しく、僕はギターをかき鳴らし歌を歌う。

盛り上がる会場。

その波を通り越して、僕は君を見ていた。


ライブの後で煙草を吸いに行く。

そんな時でさえ、君のことが頭から離れない。

外では出待ち組の騒がしい声が聞こえる。

その中に君がいないことを僕は知っている。

アンコールの後で、君はサッと姿を消す。

もう少しだけ、君を見ていたかったのに。

いつだって君は、手を伸ばす先からすり抜けるようにいなくなる。

吹かした煙が夜空へ消えていく。

寂しいくらいに綺麗な星空を、君も見ているだろうか。

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