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創世戦記「第七話から始まる、読者の異世界ファンタジー」  作者: 川嶋マサヒロ
第一章「チートでニートな戦士の異世界ファンタジー、ニートの魔王と引きこもりのオレと……」
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第一話「戦士登場!」

「ここはどこだろう……」

「戦士様。おはようございます」

「あの、君はだれ?」

「私はローゼです」

「ここはどこ?」

「夢の中、異世界にある戦士様の家です」

「やっぱり異世界だ。魔人とか怪物とかがいるのかな?」

「はい、この街は悪い魔人に狙われています。戦士様がこの街を守っております」

「そうか、僕がその魔人を倒せばいいんだ」


 その時もう一人、巨乳少女が部屋に入ってきた。


「私はナタリアです」

「そうかい、僕は少し街を見てくるよ」

「私がお供いたします」


 もう一人巨乳が出てきた。


「名前は……」

「アナです」

「うん、じゃ行こうか。アナ」


 僕たちは家を出た。


「どこに行きますか?」

「街を少し歩こうか。それから武器屋だ」

「はいっ、戦士様!」

「それよりも……」


 僕は家を見て言った。


「おーーい、ローゼ、ナタリア」

「はい、何でしょう、戦士様」

「看板がないじゃない、付けといてよ」

「名前はどのようにいたしましょうか?」

「何でもいいよ」



 中世ヨーロッパ風の街並みの通りを歩いていると、場にそぐわないおかしな看板が目についた。


「あれは何だい?」

「あの店ではスマホを売っています」

「異世界にスマホ? 入ってみよう」

「いらっしゃいませー」

「スマホ下さい。何がありますか?」

「今はこれだけですね」

「異世界フォンか。これでいいよ」

「この街と周辺でしか使えないので、あらかじめ御了承下さい」

「エリア限定か~~」


 何かの役にはたつかな? スマホ屋を出た。


「それと、武器屋に行ってみよう」

「はい、戦士様」


 五分ほど歩くと武器屋があった。二人で中に入る。


「そう言えば僕はどんな券を使っていたかなあ?」

「戦士様の剣は、サンダーエクスプローションです」

「その券よりも強い剣はありますか?」


 店主は眉間にシワを寄せ、深刻な顔をしつつ腰に手を当てて大袈裟に首を横に振った。


「残念だが戦士様より強い剣は、この街にはないね」

「そうなんだ。ちえっ!」


 二人で店を出た。


「そう言えば、さっきのスマホ屋でお金を払わなかったけど、後から請求書が来るのかな?」

「いえ、この世界にお金はありません」

「お金が無い?」

「はい、店主が渡したい物と客の欲しい物とが一致した時に、物の取引が行われます」

「つまり、欲しい物があって店主が認めれば、僕は何でも手に入るって事?」

「はい、そうです」

「凄いじゃないの!」


 欲しい物が何でも入るらしい。


「ところで、この街には、他にどんな店があるのかな?」

「他には酒場と食事が出来るお店。洋服屋、道具屋が数件です」

「本屋はないの? コンビニは? ファーストフードは? ゲームは?」

「ありません」

「ちえっ!」

「マーケットに行けば人々が想像して、作り上げた品物が置いてあります」

「想像ねえ……。想像すれば物が出てくるの?」

「はい、今朝、部屋に現れた戦士様の青い鎧は戦士様が創造されました」

「そうなんだ、僕の鎧はもうできているのか。頑張って色々想像するよ。ふっ、ふっ、ふ」

「マーケットに行ってみますか?」

「いいよ、めんどくさい」



 家に帰ると看板が掛けられていた。


 【戦士ハウス】


「うん、なかなか良い名前だ」

「サイコーです。戦士様!」


 部屋の中に入る。


「ところで僕のローションって言う剣はどこに置いてあるのかな?」

「はい、ここです。戦士様」


 ナタリアがクローゼットを開けた。青い鎧と剣がある。僕は剣を手に取った。


「ふーん、けっこう短い剣なんだな」

「戦士様の体格にちょうどよい長さだと、武器屋の主人は言っていました」


 どうやらこの世界では、巨大な剣を自在に振りまわす、なんて事は出来ないらしい。


「つまらない異世界だなっ!」


 その時【戦士ハウス】のドアを誰かがドンドンと叩いた。


「うるさいな~、誰か出てよ」


 ローゼがドアを開けると名も無い村人がいた。


「大変です。戦士様、魔人が出ました」

「よし、やっと戦士の出番だぞ!」

「戦士様。魔人は倒した後、バラバラになります。その魔雑魚一つ一つに剣でとどめを刺して下さい」


 ローゼが言う。


「何で?」

「魔雑魚が集まって、また魔人が復活するからです」

「分かったよ。じゃ、行ってくるね」


 鎧を着込み【戦士ハウス】を出た。



 村人に案内されて街の外れから森の中に入って行く、しばらくすると名も無い村人が前方を指差した。


「あれです、戦士様」


 普通の大人くらいの黒い塊みたいな魔人が立っている。


「村人さん、離れていて下さい、退治しますから」


 僕は一人で魔人に近づいた。剣を抜いて構える。


「とうっ!」


 ローションで斬りつけると、魔人はバタリと倒れてバラバラになった。


「ふーっ、案外苦戦したなあ」


 魔雑魚を一つ一つ刺していくと、それは白い粒になって消滅していった。


「さて、帰るか」


 僕の異世界戦士としての初仕事は、こうして終わりを告げた。


◇◇◇◇◇

キャラクター紹介


主人公/戦士。


ローゼ/戦士のアシスタントを務める巨乳、十九歳、青い髪。


ナタリア/戦士のアシスタントを務める巨乳、十八歳、赤い髪。


アナ/戦士のアシスタントを務める巨乳、十七歳、黄色い髪。


チサト/街で出会った女子、将来巨乳。


レイ/女戦士。


ロレンツ/白銀の騎士。


◇◇◇◇◇


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