ハロウィン
秋の終わり忘れていた話しを少しだけ。
此方の一番には、ピンクカボチャやラメカボチャが存在する。
料理がすげー難しいが、カボチャはカボチャ。
その日の昼に、健と真一が食べたくなって市場で買ってきたのだ。
カボチャと冬瓜は保存が効くから冬に重宝する食べ物で、カボチャは栄養価も高い。
ついでに、10月のハロウィンも思い出したりしく、被れそうな大きめのを二つと、普通サイズをまとめ買いしてきた。
とりあえず、茹でてもないカボチャは、くり抜く作業が一仕事。
健は、ナイフを使わない力業手抜きで、カボチャを一つ一つ丁寧に葬り。
言い方変えてみたが要は失敗だらけで邪魔。
真一は、ハロウィンの衣装を…。
黒いローブ着てるから、オレだけ魔女の三角帽子あれば事たりるね。
カボチャ被れば完璧だが、カボチャ重たくて被って歩くの無理。
夕飯はカボチャの煮物と天ぷら。
シチューと同じ要領で作ったカボチャのポタージュ…いや、カボチャシチューだな。どうみてもポタージュとは言い難い。
もったりしてる。
くりぬいたカボチャの中に蝋燭を灯し…なんだっけコイツの名前。
…ひ
ふへ?
…カボチャマンの完成。
宿屋の入口から無数に並ぶカボチャマン。
ここだけハロウィン。
「「「トリックおあトリー」」」
さて、徘徊すればお菓子かイタズラか?
日本でもなかなかいないから外には行かないけどさ。
そんな訳で、ガチムチパン一のカボチャマンと、カラフルマミーのカボチャマンを従えた魔女は、どこか遠くの地で人知れずハロウィンを満喫してました。
▽
「エースケ、食べ物で遊ぶなって何度言ったらわかるんだ」
「…えと、故郷の文化でして」
「まあいい。夕飯に遣わせてもらったからな」
「えぇっ!?」
「…なに驚いてんだ?」
翌日、気がつけばカボチャマンは全て解体されていた。
ほぼ皮だけだったんだけどどど?
なんか、薄切りにされて湯通しされて皮付きのサラダにされてたよ。
色は綺麗だけど、ゴリゴリしすぎじゃね?
所要時間さん十分




