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お好み焼き

えへo(^-^)o



―無理でした。


ちょっと我慢したらどうにかなるかな~?なんて考えが通用するほど現実は甘くありませんでした。


こう、ナイフを刺した瞬間に“ふぁああああっ!?”て感じになって、

臓物が出た瞬間に、“フヒィヤアハァッ!?”て感じになった。


狼らしいんだけど、生き物の解体って、体の芯から震えが起こる。

“恐い”とはこうゆう事か。


内臓やら血の匂いやら、魚捌くのとは訳が違い過ぎて何の経験にもなりゃしねえ。


「影丞、頼むからその顔で作業見続けるのやめてくれ 」

「多分いまの影ちゃんの顔って、“鳩が豆鉄砲撃たれた顔”ってやつだよね」


そう言われましても、開いた瞼とおちょぼ口が戻りません。


二人も、内臓で戻したが作業を続けてる。

ゲームステなら、オレの精神力一番高いはずだが、オレのメンタルはリアルは貧弱だ。


ショーズとかゾンピハザードとか耐えられない人ですいません。


―さて、後は真一がお好み焼きを作れば完璧なんだが…。



いやもう異世界無理っす。


「解体は俺らも無理クセェな」


「どうしよう。足もげたんだけど」


「…丸焼きにしてみるか」


皮を剥ぐ段階でバラッバになってしまった狼を前に二人が困惑している。


力いれすぎ照るだけだと思うが、腕力でバラッバになるとは誰も思うまい。


「…とりあえず焼いて見るか?」


「霜降なんかないから、適当なのでいいよね」


一口大にきり鉄の串に刺していく真一だが、あれバーベキュー用の串じゃね?


「そんな串いつ作ったんだ?」


調理器具はほぼ私物扱いだから気になります。


「ああ、なんか崖から生えてた…草?」



「草?」


「ああ。草だ」


WW草WW?


「崖の隙間にたくさん生えてて、引っこ抜いたら硬くなったけど草だと思う」


真一が、「ほらっ一応根っ子あるみたいだしと」見せてくれたが、ノピルみたいな膨らみもあったから、球根にあたるのだろうか?


「カチンカチンだし枝より燃えないんじゃないかと思って沢山抜いてきたからもうないよ」


根こそぎ行きましたか、一匹かるのにドンだけ時間かけてんだとか失礼な事考えてたが、他の作業に夢中になっちゃったから一匹だけで終わっちゃったんだな?


生態系にも影響ありそうだし…。


―怒っていい?



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