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最後の扉

おひさしぶりです。書きためたので連続で投稿していきます。

背負われる苦行継続中。


けど、ボス部屋らしき場所手前に到達。


プルプルしたスライムが斑尾模様の柄タイルみたいに張り付いててとても通れそうにない。


いや、通りたくない。スライム落ちてきて生きたまま溶かされるとか最悪すぎる。


無残にも、蝙蝠とか一抱えありそうなネズミが何匹もスライム達に取り込まれてもがいてる。

スライムも凄い密度で蠢いてる。


「なるほど、ボス部屋前に集まってたから魔物居なかったんだね」


「にしたって、集まり過ぎてねぇか?」


健と真一は余裕の構えで、スライム談義を始めてる。


「二人とも、武器くらい構えろよ」


「影丞は焦りすぎ。僕の考えが正しければ、スライムなんて一瞬でプチュンされちゃうよ」


「罠とか色あったけど、動かないのも予想の範疇だったしな」

そう言いながら、真一とオレを繋いでいたおんぶ紐を解いた。

―脇の下に手を入れて持ち上げんな。


「このまま、ちょっと実験な?」


そのまま、高い高いしたり振り回したり、子供扱い止めれ。


「ああ、逃げてる逃げてる」


「頭の上の一匹もいなくなったな」


天井に貼り付いてた一部入口近くにいたスライム。ソイツらがものっそい勢いで通路に消えていった。


それこそ、メタルKスライムとかみたいな勢いで逃げた先なんかわ全くかんない。


「…うわ、今の見たかよ。スライムくっそ早えー」


「逃げてったて言うより。他の仲間にぶん投げられたってかんじだったね」


「いいから、オレを下ろしてから話ししろよ」


高い高いしたままとか、オレの扱い方ひでぇにもほどがあんぞ。


「とりあえず、このまま一周すんぞ」


「なんっでだよ!?」


「影丞も、スライムの動きをじっくり見てたらわかるよ」


「そういうこった」


「はい、時計回りでー」


うにょうにょうにょうにょ。一部逃走


「はい、反対回りー」


うにょうにょ。さらに流出。



「はい、スライムが逃げているのは影丞でしたー」


「ぎゃあぁぁっ!?」



健が、角に追いやられた一団に向けて、オレを放り投げた。


パパパバパバンッ!


オレがスライムに着地するより先に、爆竹みたいな音を立てて全部消えた。


色んな意味で腰が抜けたオレを、健が再び抱え上げた。


「俺と真一が土木工事してる時、魔物でるから、もしかしたらとは思ってたんだわ」


「スライムが弾け飛ぶ威力とは思わなかったけどね」


二人して納得してる。


「…なぁ、一体どうゆう事!?」


オレも、何でこうなったかくらいは予想はついたけど、なんでこうなる?


「ようは、魔物にとって影丞が致死量的な危険物質なんだろ?」


「気功の、味方の自動回復機能が多分原因じゃないかな?

僕ら影響ないけど、ミノススキ粒子が人体に有害だったり、ビームの荷電粒子で対消滅されてくみたいな感じじゃない?」


「…んじゃ、オレ一生魔物と戦ったりできねぇって事?」


「スライムなんて、踏んで片付けるんだから、雑魚もいいとこなんだぞ」


「ボス部屋の主なら、戦闘くらい体験できるよ多分」


今度は真一が、オレを抱きかかえてボス部屋の前に立つけど、まだ腰抜けてっポイから、も少し後にして欲しいんだ?


「聞いた話しじゃ、ここのボスはサイクロプスらしいし、いけんじゃねぇか?」


「ボスモンスターって、基本的に毒とか効かないらしいから、影丞の影響受けないでしょ」


健が扉を開くと、一心不乱に壁に頭と言うか鼻をぶつけて暴れる一つ目の巨人がいた。


しばらく立ち尽くしていたら、泡を噴きながら、喉や鼻を押さえて床を転げ回り始め。丸太みたいな棍棒で自らの頭を砕いた彼は穏やかな表情で消えていった。



「…コイツは想定外だ」


健は、口元を押さえておののき。


「地球だったら、影丞に化学兵器のなんとか条約適用されて米軍の地下で隔離か…」


真一は、訳のわからん事を言い始めた。


隔離とか演技でもないからやめろよ。


「まぁ魔物に影響するだけみたいだし。丞を聖女さまだと言い張っとけば最悪なんとかなる…か」


「無理じゃないかな」


「魔物近寄らない所の問題じゃないぞ。野営とかして、起きたらあたり一面魔物の死骸だらけでした。なんて話になんねぇぞ」


「そこはほら、野生ならダンジョンと違って遠くに逃げれるし、影丞が自動回復のあれ止めれるようになれば、普通の冒険出来るんじゃないかな」


「後は、こうしてローブを深く被って、仮面かなんかで露出面積を抑えてみたりとかな」



まぁローブは外もれカバーしてくれるってのは、ポーション作りで分かってるかな。


「…でも仮面なんて売ってるか?」


「わざわざ買わなくてもコレで作ればよくない?」



そう言って真一が差し出したのはいつぞや手に入れた、顔くらいの玉子のカラ。


ヒャッハー。


穴あけても、ホッケーマスクというより、アクマシンカンのお面にしかならなくね?


ツルツル過ぎる。


「これの玉子生んだ種類の鳥は、中身ある時は模様で玉子の状態わかるんだってさ」


ほほう?


「肌にと言うか中身にカラが馴染めば模様が出る防具になるらしいから、穴あけだけしてなるべく馴染ませてみてよ」


要は、実験台かよ。


「まぁ、面白そうではあるよな」


クレイの仮面みたいにカッコイいいの浮かべばいいな。


とりあえず可決。


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