カミは…
宗教が増えた二千年くらいからよく耳にと言うか、文字で見るようになった言葉がある。
―神は死んだ。
主にマンガとかだけどどど。
こんな文句を紙面上で謳える程度にはカミ様離れが許されて、人間が不遜と言うか自由に表現できるくらいには、物質社会が“らしい”発達を果たしたからだよね。
頭堅くない普通の爺婆に話しても、小一時間説教されて当たり前なんじゃねってくらいの言葉よ。
オレは、神様は居る居ないなら居るとは思うが、都合良く手を差し伸べてくれる都合のいい神は“居ない”んじゃないかなと思う。
ぶっちゃけ、今こんなんだから居たとしても居ないに一票。
オレとしては、寧ろ“さわらぬカミに祟りなし”の方が信憑性が高いし、精霊やら妖怪やら混じってるような八百万神様やらの存在を信じ、感謝はしても何かを祈ったりは推奨しない。
元々、日本の神様ってそうゆう感謝の対象から生まれたとからしいし、御利益を享受しようとする姿勢は間違いらしいしな。
だからと言って、粗末に扱っていいもんじゃない。
清濁併せ持つと言うか、どんな存在の神様でも、善悪表裏一体だからバチは当たるぞ。
無碍にはしません。感謝はします。
でも、初詣はイベントとして行って、無病息災は祈りまくるぜ?
私利私欲は賽銭の無駄だし無難に済ます。
欲しい物は祈るより、家族からのお布施(臨時収入)を待つべし。
☆☆☆☆
報告。寧ろ、バカにしてんのか思えるくらいに尿意が収まった。
精神的なモノだったと推測。
二人には、“致した後”でどうやってごまかしたかと疑問をぶつけられたが、尿意そのものが無くなった事を理解して貰うのが大変だった。
漏らしてないっちゅーの。
( ̄皿 ̄)
「…でだ。せっかくだから、下に行こうかと思う」
「迷ったなら仕方ないよね?」
抜き打ちで、ダンジョンアタック開始よる気満々です。
「でも、オレは背中で結ばれたままなんだけど?」
「まぁ、歩かせなくていいし」
「おんぶ紐外したら、影丞と生き別れるしかないよ」
この二人にとって、オレはどんな存在であるのだろうか。
「別に下ろしてもはぐれやしねぇぞ?」
「影丞の言いたい事は解るんだけどねぇ」
「そこは、はぐれるはぐれないの問題じゃないんだ」
真一と健は、歩みを止めずに答えてくる。
「はぐれる未来しか見えないんだよ」
「そこらの、主人公みたいなチート化されても迷惑だしな」
そうかよ。
「オレ邪魔か?」
「寧ろそのままにしててくれればいいよ?」
「…あんたに、敵になられたら勝てる気がしねぇからな」
おい健やい。
髪の毛に話しかけるなや!?
「そんな、メガネが本体じゃ無いんだからよ」
「メガネ本体ならどんだけ気楽だったかな゛っ!?」
「もう。貞「治ぅっ!?」の方がましだとしか言いようがねぇ」
こんな、如何にもな空間で“子”は絶対に言わせない。
話しをしながら。健がさすっている手首には、巻きつけてたロープの後が、うっすらと残ってる。
ロープだよね?
真一も仕切に首を気にしてるけど…。
まさか…ねぇ?
「手首どうした」
「ああ、直に治るから気にすんな」
「今回は、時間も長かったからね。肌に食い込むくらいで済んだんだから大丈夫だよ」
「…軽気功で重さもない。ナイフも刺さらん奴らの肌に何が食い込むと?」
「「ハイレグ」」
いや、それはおかしいっしょ。
それなんてハミゲー?(イミフ☆