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正直すぎると

ズタズタ袋3つは楽勝だった。

「健も真一も空暗くなる前に戻ろうよ!」



「ごめん、もうちょいだけやらせて」


「受付さんが一回とりきると、しばらく生えてこないって話してたの思い出したから、今だけ頑張らせて!」


問題は、無限に生えてくるポポタンのせいで、なかなか二人が帰ろうとしないんだけどおっ!?


「カキみたいに、なり年みたいな日なのかもしれないじゃん?」


「普通は袋2つ超えるか超えないかくらいでポポタンなくなるらしいからさ」


「もー、こんだけポコポコ生えてくるんだから、明日もまだ生えてくるよ」


「そうは言うが、根拠はあるのか?」


「………ないけどさ」


「なら今は毟れ。“今を逃せばあるいは永久に”だっ!」


そう言って健は背を向けて作業を続ける。


真一がスコップで掘り起こし、健が土を払いインベントリへ。

真一が土を掘り起こし、オレが土を払い健に渡しインベントリへ、健は土自分で払ったものもインベントリへ。


ちきしょー?!ポポタンあつめりゃいいんだろ~。


ああ、とうとうカラスが鳴くのをやめたよ。


―イチ番ぼーしみーつけたーと思ったら、満天の星空で泣けてきたー。



「もう!真っ暗なんだからゆっくり行かないとわかんないよ!」


しかも、足元はおっぱいが邪魔してるから余計見づらいんだよ!


「悪かったって、門が閉まってたら謝るって」


「閉まってたら手遅れだよ!?」


日が暮れたらポポタン生えなくなった。

土をほじられ、荒れ野に生り果てた草原を後にして、すっかり暗くなった道を健に手を引かれながら走る。


「松明が着いてる。まだ、大丈夫のはずだよ急いで!」


「これ以上早くはムリー!」


殿しんがりの真一が後ろを警戒しながらせっついてくるわでもう最悪。


そうこうしてる間に、門を照らしていた明かりが暗くなっていく。


あ、松明消された!?


「影丞!仕方ない諦めろ!!」


「結局メシ食えなくなっただけじゃないかバカ!」


「いや、まだ間に合う!まだ間に合うから二人とも落ち着いてっ?!」

走りながら健と口論していたら、再び開いた門を指差した真一が宥める。


「とにかく走るぞ」


「もう、わかったよ」


それはそうと、後ろを走る真一の鎧が、ガチャガチャ音をたてないのは何でだ!


門に着いた時、こちら側に沢山人が出てきて、その中の一人がこちらに向かって叫んだ!


『お前ら、追われてるのか!?』

拡声器かなんかだろうか、トンネルの中みたいにやたら反響して聞こえた。


これだけバタバタ騒ぎながら走ってきたから武装した人が集まってきちゃってる!?


「ゴメンナサイ!門限何時までですかっ!?」

健がまたでっけー声で、門に向かって叫んだ。

や、現代の門限と違うんだから門限と聞くのはないんじゃないかな。


しかも、オレがどう言い訳しようか考えてたのに、どこまで素直か貴様!!


見れよ!出てきた人達ゲラゲラ笑ってんぞ。


『ガキ共の門限なんざ知るか!まぎわらしい走り方してくるんじゃねぇっ!!』


お こ ら れ た



みじかいっすかね

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