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健が警戒しているのは…

さてさて、背負われて洞窟の奥へ。

とは言え、コウモリもいないし、あんま生き物いる所じゃ無いみたいで何も居ない。


入口のツバメが意外に強くて近づくモノはみんな餌にしてたり?


まぁ、ツバメは基本的に蛇は食わないはずだから、ソレはないか。


それにしても、洞窟って割に平坦と言いますか、最近になって地下水が枯れて風穴みたいになってるだけなんだろか?


二人が頭屈めなくても通れるんだから結構な広さもあるのに水の一滴も染み出てなくて洞窟の中はなんかカラカラしてる。

まぁ、涼しいし外にいるよかいいのかね。


「…くそ。アテが外れたか」


「でも、居たような感じはあるんだけど、何で何にもいないんだろね」



岩を裏返したらし始めたけど、もう二時間位潜ってるし、あんま長々といると松明消えて真っ暗んなるぞ?



「いい加減諦めて帰ろうよ」


「い諦めたらそこで終わりだ。まだまだ行けるぞ」



「人はなぜ洞窟へいるのか。地下にはまだ人の知らぬ未知の世界が在るからだ」


なんか変な風になってる…。


一本道だから分かり易いけど、ほんとに大丈夫なんだろか。


「俺、南米の水晶の洞窟とかみたいの期待してたんだけど、本気で何もないな」


「ボクは地底湖くらいないかと思ってたんだけどね」


意外だけど、大自然的なの期待してたのね?


「糞だらけの洞窟じゃないし最近水が枯れたばっかしとかなんじゃない?」


「結構風化してるとこあるし、最近じゃないと思うよ?水気はないけど生き物がいないってのもなんか変だよね」


「足元は固いし探索はし易くていいけど、浜に帰るにもきっかけくらいほしいよなな」


「…二人とも割と飽きてきてる?」


「うん、こんなに長居するとは思ってなかったしね」


「マジで見るもん無いし、松明以外に五月蝿いしな…」


勢いよく燃えてますからな。

てか、木の棒にアルコール浸した布巻いただけだからアルコール分が無くなったり柄が燃えないウチに取り替えなきゃならないから、結構面倒くさいよね。

「帰ろ?」


「もうちょっとだけ…。な?」

な?って言われましても。

もう、ひとりじゃ帰れないくらいの距離歩いてますよ?


「…それでも、ちょっと休憩するか」


「あ、昼くらいになりそうだからちょっとご飯にでもしよか」


「いいな。降ろすぞ影丞」


「…ああ。はいはい」


腰下ろして休み始めちゃったよコイツら。


「影丞。水出すから手出して」


「うい」


わかります。手を洗ってご飯の支度しろって事ですね。


健が無言で、テーブルセット出して、上のバスケットに食材積んどりますからね。


いや、まさに積み上げてるんですわ。


しかも、クッション椅子に足したりして、どんだけ寛ぎ空間を演出するのさ。


テレビとかラジオあったら普通に聞き始めそうな勢いだな。


―定住する気か貴様。



場所によっちゃ、鉱山の炭坑夫が寝泊まりする空間がある所もあるらしいが、探索中の休憩でテーブルセットとかどこの野良貴族だよ。


真一もソコまでは要らないと思ったのか健が出したテーブルセットを指差して話しかける。



「健、テーブルセットまで出さなくても良かったんじゃないの?」


「だってよ。よくわかんねぇ場所だし、地べたに食べ物よかマシじゃん。ほら、下砂だし小学校の遠足で浜辺で食べたらオニギリジャリジャリで食えたもんじゃなかったしよ」


「…ああ、そんだけ離れてれば確かにいいかもね」


―完。


いや終わんないけど、確かに砂吹き荒ぶ(風ではなく、砂です)砂浜でお弁当食べたら砂塗れになって食えたもんじゃなかったけどね。



砂混じりの風を警戒していたみたいです…

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