表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

11/86

まだ二日目だ?

―男児3日あわざれば刮目なんちゃら。


肩を組み凛々しく朝帰りした二人はDと言う大事な物を失っていた。


健が持ち歩いてたから何処でも入れた訳ですが、羨ましいやら嫉ましい。


オレも男キャラ使ってたらなぁ…。


ドラクなら女勇者使うし格ゲーも女キャラ使うからこうなるんだ。


日本に帰ったら、女キャラ主体にするのは止めて、ムキムキマッチョな半裸系を使うようにしよう。


そんなこんなありましたが、誰もいなくなった食堂で三人だけの朝ご飯です。


他のお客さんも居たらしいけど、その人達は日が上る前に朝飯食べて出掛けたらしい。




「昨日もそうだったけど、野菜に塩だけって味気ないね…」


「シチューも茹でた野菜載せてあるだけだけだったな」


夕べのシチューは野菜なしの汁だけ、CoCo壱カレーみたいに野菜が見えなくても野菜の旨味があるとかならいいけど、全体的に味が薄いから満腹になっても満足感がない。


ドレッシングやマヨネーズとかみたいなモノは存在するらしいが、個人で持ち歩いて使うのが普通らしい。


基本的にどこまでも塩。


焼き肉にヴァンサンカンとはいかないみたいだぜ?


せめてパンにバターと肉にコショウ欲しい。


「塩が無料なだけ有り難いと思うしかないよ」


「確かに、まだ食えるだけマシだな」


モソモソと二人も食事を終えた。


「ピーナッツバターとか在ると思う?」



「イチゴジャムはあるみたいだけど期待はしない方がいいよ」

作り方とかわかんないからな…。


とりあえず、甘く煮て裏漉ししてバターまぜてみっか?

似たような物は出来そうな気がする。


…あれ?そういや、甘く煮るのはアンコも似たような肯定だ。

裏漉ししたのをピーナッツ餡と仮に呼ぶとしたら、アンコにバター混ぜたら餡バターに?


いや、そもそもピーナッツクリームだとしたら、餡クリームに?

考えてて意味分かんなくなってきた。


「健、真一。パンに塗るピーナッツの奴ってなんて呼ぶんだっけ?」


「「バタピー」」


―いやそれカリカリする奴だから…。



「…で、こうなる訳ね」健に肩を押されながらの行進。

プチグレイシーじゃないんだから歩幅まで揃えんでもよくないかな?

しかも、賢者タイム継続中でオレのアレこれでは惑わされない鉄壁のハートに鍛え上げられていた。

昨夜、二人の身に一体何があったんでしょう?


「いや、影丞の歩き方が不安だからこうしてるだけだから気にするな」

「歩き方が不安とかどんな歩き方よ」


「いや、なんか昨日からフラフラしてるし」


「それ靴底が薄だからだよ」


因みにオレの足元は足袋だけで小石を踏むと痛い。

街の中がアスファルトじゃないのは当たり前なんだろうが、埋め込まれたレンガが浮き上がってたりして躓いて体勢崩したりとかが頻発している。



「靴買わないとか?」


「靴どころか、影丞は一式買わないと目立つよ」


合わせて縛る和装だから、この街にそんな服着てる人なんか居ないんだ。


「つっても、服なんかそこらに売ってるのか?」


健の言うとおり服を売ってそうな店が無い。


手芸屋問屋みたいのは、数件あってオーダーメイドで受注してるらしいけど、日本みたいに出来てる服そのものを並んで置いてる店が見当たらないんだよ。


「たしか、朝の帰りに市場のどっかで見かけたような気はするんだけど」


「…うん確かヒラヒラしたのあったと思う」


朝の帰り道は朝帰り…と。


ヒラヒラしたのは薄いからなのかヒラヒラが付いていたのとどっちなんだろね?


真一が「武器屋さんとか防具屋にないかな?」と言い出したので、そちらも覗いて見たのだが、服と呼べる部類の物は無かった。


男物衣類は全くなく、女物はスパッツみたいなインナーと、それに合わせるらしき肌の露出の高い皮製の防具が置かれていた。


案内した店員も、オレを見て勧めようか迷っていたみたいだが、正直ハードルが高過ぎて勧められても手を出す気がしなかった。


あれは大人の女じゃないとアカン種類だ。


で、店員から中古とかがありそうなのは、旧市街地の入り口にある自由市場だと教えて貰った。


旧市街地は旧時代の遺跡発掘で発展した街らしいのだけど、何十年も前に、街の至る所で崩落事故が発生し瓦礫だらけなので危険なんだと。

現在の街は新しく作られ安全との話だけど、地下は見えないから油断は出来ない。


落ちる時には、周りの瓦礫や土壌も一緒くたに落ちていく、深ければ深いほど助からない。


―テレビみたいなドッキリ(笑)じゃすまないからな!!


旧市街地の奥にはダンジョンもあって、ダンジョンの八割が崩落とともに埋まってしまったのだが、深い数階層だけ未だに機能していて、騎士団が厳重に管理してるらしいよ。



ダンジョンには興味あったんだけど簡単には入れないらしくてちょっとガッカリ。


だけど、入り口から崩落するような危険な所は、金積まれでもしない限りいきたくないな。


いや、そんな奇特な人はいないだろうけど、もし仮に大金くれると言われたならオレは行くぜ?


―メイビー。(多分)


で、旧市街地の市場はしかるべき所に場所代を払えば誰でも自由に店を出せるとの話で流れの商人なんかはそこにいくらしい。


普通の町中は、街の商店組合員でないと店を出せない。同じ内容の店がないのはそうした組合があるからで、古くからある店は組合がある限り安泰なんだね。


かわりに、税金は高いそうだから小熊の宿屋も大変なんだろうか?


フリマに行けば古着や古い道具が手には入る“かも”って訳さ。

そう、二日目で三万文字近いのだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ