プロローグ
一話一話は短いです。
ロリコンーーこの単語に聞き覚えのある方は少なくない筈だ。
一般的には小中学生のいたいけな少女に欲情してしまう...と言う認識で問題無いだろう。
何を隠そう彼ーー藤本和也もその一人であった。それも、かなり重度の。
これはそんな彼とロリ魔王様の旅の物語ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◆◇◆◇◆
「あ~...ヤベェ、可愛すぐる...」
と学校の帰り道で呟きを漏らすのは俺こと藤本和也である。
ん?何がだって?幼女だよ!よ・う・じょ!何か文句あっか!?
そう、俺は自他共に認めるロリコンである。毎朝通学路を歩く幼女を見ながらハァハァするのを日課としているのは伊達ではない。
不審者扱いされて通報されるのはもちろん、翌日に臨時の全校集会が行われた事もある。
「なぁ和也!今朝のアレ見たか!?」
「うぉっ!?...ってお前かよ。んで?何の話だ?」
今話しかけて来たのは同士で親友でもある染谷英俊。
こいつも重度のロリコンで、高1の夏休み中に一緒に幼女ウォッチングに行ったのはいい思い出だ。
「いや、今朝遅刻しそうで急いでてよ。近道通ったんだ。でさ、道中花屋があってな。そこにさ、天使の笑顔で花に水やってる幼女がいたんだよ!」
「マジでっ!?しゃっ、写真は!?」
「バッチリだ!いやぁ、萌え死ぬかと思ったぜ...!」
「後で送れよ!?頼むからっ!」
「わかってるよ」
「絶対だぞ!?」
「あぁ、了解了解。んじゃまたな~」
「おう!またなっ!」
染谷と分かれて数分程度歩くと、なかなか古臭いが結構な大きさの二階建てアパートが見えてくる。
その二階の端、23号室が俺の部屋である。見た目に反して中はかなり綺麗であるこのアパートの部屋は、おおよそ1LDKと言ったところ。家賃も俺のような貧乏人に優しい値段だ。
しかし、現状このアパートに住んでいるのは俺と、もう60代になる大家さんだけ。
以前はもう少し居たのだが、出ていってしまったようだ。寂しいものである。
「さてと...飯だ飯。何かあったかなぁ?あ〜...切れてる。買ってくっか」
買ってくるのは勿論冷凍食品かインスタントラーメンである。
料理に挑戦した事はあるが、それはもう悲惨だった。ちなみに、作ろうと思ったのは焼きそばだが青っぽく変色していた。意を決して口に運んでみたが...後は分かるな?
という訳で、愛用のジャージに着替えてスニーカーを履いたところでーー
「やっぱ寒ぃよな...外」
そう、今の季節は冬。Tシャツにジャージだけでは寒いのも当然だろう。
「...よし!寒さなんて気にしてたらロリコンの名が泣いちまうな」
ガチャッ
意を決して玄関の扉を開けるとーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
何も無い、ただただ白い空間が広がっていた。
バタンッ
「...えぇっと。おk、落ち着け俺。...うん、きっと疲れてんだな。ロリチウムの摂取が足りなかったんだよ、きっと」
ガチャッ
再度扉を開けるとそこにはーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
先程と変わらない 白い空間だった。
茫然としていると、急に眩い光に襲われる。
更に、引き込まれる感覚。
咄嗟の事に反応する暇もなくーーーーー和也は扉の先へ消えた。
バタンッ!
住居人の居なくなった部屋は、生活の跡がまったく見受けられない。
和也がなけなしの金で買ったパソコンや雑誌、実家から持ってきた家具類は既に無い。
今日、この日。藤本和也と言う人間の存在はーーーーーーーーーーーーーーーーー
この世から消滅した
今回初投稿です。のんびりマイペースに書いていこうと思いますのでよろしくお願いします。