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レベル上げにトラブルの気配?

 二階の図書館で調べた結果、ステータスの割り振りの方針がある程度決まったので昨日来た草原にまたレベル上げに来た。まずはレベルを5まで上げ、それからポイントを割り振って行こうと思う。


「さて、と。いるかなー?」


 あ、チラッと角が見えた。足元の石を拾い、草むらに向けておもいっきり投げつける。


「クゥイ!?」


 おっ一発で命中した。驚いて体を硬直させたリトルアルミラージに一気に肉薄し急所目掛けて剣術【重撃】を叩き込む。狙い通り首に命中した一撃だがまだ倒しきれていないみたいだ。同じ位置に更に二撃加えてなんとかリトルアルミラージの命を削りきった。

 力無く倒れたリトルアルミラージを素早く血抜き、これをしないと味が落ちちゃうからね、出来ることなら冷たい川の中でやった方が良いんだけどこの辺無いからなぁ。後は内臓を取り除いてっと。穴を掘って抜き出した内臓を放り込む。よし、オッケー!

 この調子でドンドンいこー!







「………………」


 今、僕は自分位ならすっぽり隠れきれる大きさの草むらに隠れています。目の前には三頭身位で背が低く、浅黒い肌と醜悪な顔が特徴の魔物……ゴブリン。それが三体程で歩き回っている。警備してる?この辺では本来ゴブリンはいないはず。奥の森の方から来たとか?早いとこ冒険者ギルドに伝えとこうかな。

 僕は音を立てないようにそろりそろりとその場を後にする。


───つもりだったんだけど。


「…………反対にもいるぅ」


 またも目の前にゴブリン。若干見た目が違うからさっきのとは別の個体。こっちは一体かぁ……。でもゴブリンって平均レベル10なんだよねぇ。討伐推奨としては8レベルだったかな?どっちにせよ今の僕だと大分きつい。どーしたもんかねー。


作戦1 奇襲を仕掛ける。失敗した場合高確率で死ぬ。


作戦2 このままどっか行ってくれるまで待つ。近くを根城にしてた場合離れないかも。


作戦3 荷物の中にあるリトルアルミラージの肉を使って気を反らしている間に逃げる。ちょっともったいないけどあの後三体ばか倒したから1個位なら囮に使っても良い。もったいないけど。


 ………………3が一番確実かなぁ。もったいないけど。問題は投げる位置だね。遠すぎても駄目、近すぎても駄目。気づいて貰えつつ自分が逃げるのに好都合な位置……あの辺かな?


「……そいっ」


 放物線を描いて飛んでいった生肉。ガサリと地面に落ちた音を聞いて、目の前のゴブリンが移動する。今!

 今度こそ僕はこの場から去ることが出来たのだった。






「ふぅん、ゴブリンねぇ」


「何か知りませんか?」


 草原から帰ってすぐに冒険者ギルドに向かい報告。ヒルダさんは顎に手を当て考えている。


「あんた的には巣が出来ているんじゃないかって?」


「はい。ゴブリンが定位置をぐるぐる回っているようだったので。それも三体一組で前衛後衛に別れているようでした」


 最初に見たゴブリンはそれぞれ剣、槍、弓を持っていた。そして弓持ちのゴブリンを後ろに立たせる様に動いていた。ゴブリンは基本群れ全体で移動するんだけど、群れの数が多くなれば少数の見回りを出して周囲を警戒する習性があるらしいから十中八九大きな群れがあの辺にいる。


「…………確かに、可能性は高いね。出来れば早いとこ調査隊を派遣したいけど、あんたが場所の案内を出来ればねぇ」


「まだレベル5なんでちょっと戦闘は……。あ、でも案内だけで良いなら頑張りますよ?」


「それが良いかねぇ、銀級(シルバー)の奴らを十名集めるか」


 依頼書をパパパッと書いていくヒルダさん。やっぱ早い……。

 そんなこんなでまたあの場所に行く必要が出来てしまった。しょうがない、装備とかしっかりしたものに買い換えとかないとなー。

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