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しゅうまつのスパイラル

作者: 世界は螺旋だと信じている

※暗い内容を含みます。

お気持ちに障る方は、ブラバしていただくようにお願いいたします。


『しゅうまつのスパイラル』




 ・毎日があつい、週末も、明けた日々も


ぐったりとした日々を過ごす


週末の休みにやりかけたこと、

したいことをしようと思い試みるが、

なかなかうまくゆかない気持ちを噛みしめる


うまく気持ちが作れない

書き始めても続ける気力が保たない


気持ちが落ち込み

浮き沈みを繰り返す


上昇する螺旋では無く

こころ落ちてゆく螺旋

週末の好くないスパイラルへと嵌まりゆく



気晴らしを試みても、

手をつける気力がない


やらなければならない、

会話や返事にも手がつかない


身体に引きずられるよう心重く、

何とか心が落ちないように、

すさみつつもすすみつづけるようにしようと、


そうおもいつつ画面をつけて、

ある番組へと視線を向ける



堕ちゆく循環から逃れるための、

きっかけをつかみたいため……





 ・睡蓮のはなし


まだ半分だ

昔読んだお話を思い出す


ある池のおとぎ話だ

一日に一度、葉が二つに増える睡蓮がある


池が睡蓮の葉でいっぱいになると、

池に住む生き物たちは、

息ができなくなってしんでしまう


睡蓮の葉は毎日、倍々に増えてゆく


池の生き物たちがしんでしまう日は、

あっという間に近づいてゆく


その日はもうすぐ

睡蓮の葉が半分まで増えたとき、

池が葉で覆われるまで、

のこっているのは、あと何日?



葉で覆われるまで、

のこっているのは、あと一日

けれども、池の生き物たちが思うこと


池にはまだ半分のすき間がある

まだまだ半分だ

池はきっとだいじょうぶ

時間はまだたくさんあるのだと



手遅れになるまで盲信して、

正しいと思い込むことほど、

恐ろしいものはない


もう四半世紀も前に読んだこと……

恐ろしくも教訓的な言の葉を想う……





 ・メタンによる温暖化


なぜそう思ったのか……

その日ある番組を観たからだ


永久凍土で起きる謎の爆発


温暖化で凍土が溶けて、

氷の中に閉じ込められて、

土の奥で氷の蓋をされていたもの

解放されたメタンガスが引火したのだ


氷の中へ沈むメタンの温室効果ガスが、

温暖化によって解放されているということ


その恐ろしい事実と、

現在の温暖化データへと、

その事が含まれていないという、

さらに恐ろしい現実を知る


温暖化対策は、

絵に描いた餅にもならないという、

実に驚愕の出来事


温暖化で温度が上がる

永久凍土から温室効果ガスが解放される

そのことで温暖化が更に進み続けてゆく

温度はどんどんと上がり続ける

上昇し続けるスパイラル



永久凍土からうまれる温室効果ガス

いつまで続く?

永久凍土が無くなるまで?

凍った地域が無くなるまで?


その頃の世界は、

世界の温度はどれくらい高いのだろう?

高温化した世界には、

なにが生きているのだろう?


人はまだいるのだろうか?













温暖化にならないために、

そんな出来事がこないために、

この地球にいる皆でルールを決めよう!


国々がそうした相談を始めたのは、

もう四半世紀以上前のこと


想定した目標を目指し、

想定した範囲だけの解決に努める


それ以外は考えず、

新たに起きた出来事や事件は、

想定外だという言の葉で済ませて……




フロンガスは止まったはず

それともまだなのか?

二酸化炭素の削減は?

メタンガスは止められない

悪循環の道を上り続ける


温暖化はまだ続く……

循環からは逃れられない……



一万年をかけて凍ってできた永久凍土

その上にあるツンドラの地は、

今は湖となりつつある


溶けて湖水となった地が、

再び凍るためには一万年の時が要る


病が治るためには、

物事が回帰するには、

掛かったのと同じだけの時が要る

元に戻るまでには同じくらいかかるのだ


そしてその始めの循環はまだ先のこと



睡蓮の物語を思い出す


まだ半分だ


わたしたちはそう思ってはいないか?


戻れない道へと踏みこんではいないか?






 ・訪れる週末のように繰り返す日常


これからもしゅうまつは来るのか?


それとも……


これからしゅうまつが来るのか?



しゅうまつは温暖化による灼熱の日々か?


それとも……


しゅうまつの次に訪れるのは穏やかな明日か……




またしゅうまつがせまってくる……











-つぶやき-


永久凍土に起きている事件。

なかなかにショッキングなお話でした。

たどってきた後ろは崩れた崖で、

先に道は無いと言われたような気持ちです。


京都議定書のこと、メタンハイドレートの資源の有用性と採掘の難しさ。

ニュース等で観たのはだいぶ昔のことになっておりました。


起きていることに対して、人が目を背けてきたこと、見逃してきたことが、後ろから追いつき肩を掴まれたようにも感じます。


それは温暖化だけには留まらずあるように思えますね。

繋がる道を探す必要があるのでしょう。

祈るだけでは仕方ない。祈る気持ちは忘れたくないのですが……。



余談ですが、

勤め先のエアコンが自分よりも先にメゲました(^_^;)

早く治らないかなぁ(-ω-;)


もう終わってほしい酷暑スパイラル(^_^;)

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― 新着の感想 ―
[一言]  地熱発電てありますよね。  空気熱発電、てできないのかな?  エネルギー保存の法則があるから、気温の熱エネルギーを電力とかに変えてやれば、気温は下がるし、エネルギー不足の解消にもなる。 …
[一言] 地球温暖化。 夏になると身に染みて感じます。 睡蓮の話がとても身につまされた感じです。 自分達も池の魚になって、どうしようもなくなったと水面で必死に息継ぎしているような、そんなイメージがぐわ…
[一言] 睡蓮のお話、とてもすんなり納得してしまいました。 温暖化は…みんな車にも電車にも乗るのをやめて、クーラーを使わず地中か高地に暮らし、電気は…高級品として、普段の煮炊きは薪とかまどでやればいい…
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