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【番外編】クリスマスイヴ
クリスマスイヴの夜、圭織は用意したプレゼントを見つめ唸っている。
「クリスマスプレゼント……これでいいのかな」
圭織は呟いた。正直、クリスマスプレゼントを準備したのはいつ以来だろう。圭織は息を吐く。そもそも美紀のようなセンスが無い。だからと言ってお菓子の詰め合わせといった簡素なものは避けたのだ。
「もう、二十八だしね……」
圭織は呟き、己の年齢にぞっとする。周りの友人は結婚と出産を経験しているのに自らには何もない。ましてや恋人すらいないのだ。
「うわ、なんか悲しくなってきた……」
圭織はうんざりし始める。そして、暗澹たる気持ちを払拭出来ないまま、強引にベッドに向かった。美紀に会いたくない、そう思った。
今日中に仕事終わりのクリスマス(夜)の話を書きます。