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第8話

 それはまさに激闘の嵐。

 俺の魔法が盗賊の頭に猛攻撃を仕掛け、盗賊がその魔法を指輪で吸収する。

 俺が放つ魔法は全てレベル1の初期魔法の複合技で有り、消費魔力は低いとはいえこのままいけば何時しか魔力が切れるだろうな。

 それにしても【吸収の指輪】だっけ?どれだけ魔法を吸っても壊れないとかどんな代物だよ。


《吸収限度がある筈なのですが、初期魔法の連続では吸収限度まで達しないのかと。あれは恐らくかなりレア度の高い魔道具なのかと思います》


 成る程ね。

 もう少し、大きな魔法とかを使いたいけど魔法スキルのレベルが全く持って上がらないんだよな、これだけ打ちまくっているのに。


「おいおいそれで終わりかよ、龍種って種族は雑魚の種族なのか?そっちが攻撃しないのなら俺様が攻撃するぜ?」


 どこから取り出したそんなもの、指輪から槍が出て来たぞ?

 出て来た槍が放電し始めその槍を此方に向けてやり投げの如く投石してくる。

 雷を纏ったことにより速度が上がっているが、躱せない程では無いな。あいつが投げた槍は全て俺の華麗なステップで躱せるからな。

 それより問題なのが、どうやって倒すかだよな。

 ステータスを見る限りでは勝てない相手では無いのだが、やはり魔道具が邪魔だ。

 

「お父さん、わたし、手伝う?」


「いや、大丈夫だ。怪我するかもだからな、おとなしく捕まって居ろ」


「ん」


 シロがいるんだから早く倒さなくてはな。

 魔道具を突破できれば、どうにかなるんだけどな?てか、ワンパンだ。それほどステータスに差がある。だけど魔道具によって阻害されてるからな。あと魔法にも。

 


 スキル一覧を検索。

 余りDPを使いたくないが仕方がない。




【封魔レベル1】 100DP

【破壊魔法レベル1】 500DP

【支配レベル1】 5000DP




 いま、あの魔道具を止められるのはこの3つだな。後はDPが高い。

【封魔】は魔力を封じるスキル。レベル1では対して封じる事が出来ないが魔道具を一時的に停止することが出来る。

【破壊魔法】はその名の通り破壊の魔法。レベル1で使える魔法【破壊クラッシュ】は指定した物を破壊することが出来る。消費する魔力に応じて破壊できる物の大きさも変わるが、魔法なので吸収されるだろう。

【支配】は支配領域を造りだしその領域を支配するスキルで、支配領域に在る物または人物は俺の支配から抜け出さない限り攻撃、防御、阻害と言った行動が出来なくなる。まさにチートなようなスキルだ。レベル1だと支配領域が俺を中心に半径5メートルしかないのが残念だが。 


 この状況がどうにか出来るとしたら【支配】何だよな。だが、アイツのスキルを見る限り近接戦闘の方が得意のようだしあまり近寄りたくはない。

 因みにアイツのステータスはこんな感じだ



 ◇◇◇


 名前 ラインハルト

 種族 人間

 レベル 29


 体力  850/1250

 魔力  650/980

 

 筋力 892

 耐久 580

 俊敏 446

 運  220


 スキル

【槍術レベル3】【格闘術レベル2】【投石レベル2】【雷魔法レベル4】【付属魔法レベル2】


称号

【元・王国騎士】【ラインハルト盗賊団頭】



 ◇◇◇



 これを見るからに勝てない相手では無い筈なんだがね?むしろ余裕だ。

 それと名前がカッコいいのが気に食わない。何だよラインハルトってどこの騎士だよ。あ、元騎士さんか。

 スキルが全てレベル2以上なのが厄介だよな、レベル1違うだけで大分違うから。それは身をもって体感した。


 さて、どのスキルを取ろうか。

 無難に言って【封魔】だろうな。一時的でも動きを阻害できる。だが、一時的だ、それが何秒なのか、何分なのか分から無いから結構博打だ。

【支配】は近づかないといけないし、【破壊魔法】は魔法だから吸収されるだろう。どうし様かな?

 



 * * * *



 俺の名はラインハルト、元・ペルシア王国騎士だ。

 俺の上空には最強種族がいる。

 盗賊に身を落とし、頭と呼ばれるようになる事はや5年。こんなに恐怖を覚えたことがねぇ。

 俺達盗賊団は村を襲っていた、殺人、凌辱、盗難、奴隷狩り、その為にこの村を襲った。初めて村を襲う行為であり、うまくいく事に気が緩んだんだろう。上空からの攻撃に気づか無かった。

 俺には【吸収の指輪】があるからその攻撃を防ぐことが出来たが、仲間たちは気づかないまま、あの世へ行っちまった。村人共も一緒に。

 俺は怒りを覚えた。誰がこんな糞みたいな事を遣りやがったのだと。そして恐怖で言葉を失いかけたが怒りの方が勝った。

 最強種族、龍族に喧嘩を売り戦闘になる訳だが【吸収の指輪】のお蔭で如何にか防げていると言ったところだ。だが、そろそろ限界が来ている。

 これが普通の成体まで行った龍種なら俺はとっくに仲間たちのところだろうな。幼龍で助かったぜ。だが、流石は龍種、これで会うのは2度目だがやはり勝てる気がしない。

 1度目は運が良かっただけだな。騎士団を辞める原因にもなった龍種は何を思ったのか俺以外の騎士仲間を殺しつくして消えて行った。只遊びに来ただけだというかのように。

 そして現在2度目の遭遇で、俺は死ぬかもしれない。また、先に仲間たちが行っちまったが今度こそ俺も、な。


 そして、最期が来たようだ。

 何かによって【吸収の指輪】が機能しなくなった。そしてそのまま砕け散った。何が起きたのか分から無いがあの龍の仕業だろうな。

 

 そして放たれる【ブレス】。

 白と黒を混ぜたかのような綺麗な【ブレス】に見とれながら俺の意識は飛んで行く。

 ああ、やっと仲間たちに・・・・・・・。




 * * * *



 如何にか倒せた。

 ダンジョンサービスからの《【封魔】を使って【破壊魔法】使えばいいのでは?》という言葉で【封魔】と【破壊魔法】を手に入れた俺はすぐさま行動に移し最後に【ブレス】を吐き、倒した。


 今回の戦いで気づいたが、魔道具というモノが在る事でステータスをカバーすることが出来るという事。これが大人数の敵なら俺は間違いなく死んでいただろう。プルリに助けて貰うけど。

 

 今回の戦いではレベルが上がらなかったようだ。龍族ってレベル上がりにくいのか?それとも人間の経験値が少ないのか。

 スキルのレベルが何個か上がったけど。

 取り敢えず、村人たちの墓を立てておくか。


【土魔法】で石碑のようなものを作る。

 安らかに眠れ村人よ。半分以上は俺が殺したが。

 

 さて、墓も作ったしそろそろ行くか。

 食料ごと破壊したのは失敗だったな。

 まあ、どうにかなるか。

 ここから近い人里は?


《数キロ先に街があります。同じ様にして行くとまた襲われますが?》


 今度は大丈夫だ、その街の近くにダンジョンを、拠点を作る。今度はちゃんとしたダンジョンを作るぞ。


「さあ、シロ次の目的地に向かうよ・・・・・・ってあれ?寝てるな。良くバランスの悪い背中で寝れるよな。それに俺達まだあったばかりなんだが?」


《それほど懐かれたという事でしょう》


「そうなのかな?まあ、一人ボッチよりはいいかな。まだ夜は長い、少し早めに行ってダンジョンを作りますか。サポート頼むぜ?相棒」


《お任せくださいマスター》


 

 

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