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第4話

《ダンジョンマスター限定格安高難度魔物召喚1回限り50DPのランダム召喚を開始します》


【覇運】先輩によって現れたこのイベント。いやまあ偶々だろうけど、これは【覇運】先輩の御蔭としか言いようがない高難易度魔物ランダム召喚。まさかこのタイミングでしかも50DPで引けるなんてマジパネェっす!


 早速速攻ランダム召喚を発動させる。

 高難易度の魔物らしいからきっとハズレは居ないはずだ。

 まあ、高難易度って言うのが良くわからないのだがね?


 俺は蜷局を巻き広間の真ん中で展開される召喚魔法陣をドキドキワクワクしながら見る。因みにダンジョンコアは蜷局を巻いた状態の俺の腹で抱きかかえた状態だ。


《マスター。暑苦しいです》


 失礼な。

 ロボット音声なのだが物凄く流暢に話しているのが凄く気になる。


《そろそろ来るようですね》


何が来るかな?弱いのは来ないと思うが。

 強く光る魔法陣から現れたのは・・・・・。



 




 体長30センチ程の黒いスライムだった。


「なんでやねん!」


《マスター、凄いのが来ましたね》


「ああ、まさか高難易度の魔物が出ると思いきや雑魚中の雑魚のスライムが出るとは・・・・『覇運』先輩はどうやら召喚ガチャまで面倒を見てくれないようだ」


《いやマスター・・・・・マスター!扉の前に侵入者20!3秒後に扉が破壊されます!》


 3秒って・・・・・・もう少し早く言をうよ。


 ズドン!っという音が空間内に鳴り響きそれと同時に狼ゴリラの群れがなだれ込んできた。

 

「DP回収までどのくらいだ?」


《あと、5分という所です》


 ああ、これは死んだかな?

 いや諦めるな!

 俺はダンジョンマスターにして最強種吸血龍のゼロ・インフィニティ、無限の可能性を秘めている男だ!ここで立ち向かわずしてどうする。ステータス的には狼ゴリラの方が上だが今の俺は攻撃スキルを手に入れている。勝てない可能性は高いが5分程なら時間稼ぎができる!

 やってやる!


「5分経ったら【龍の逆鱗】を習得してくれ。それまで時間を稼ぐ!」


 俺はダンジョンサービスからの返答を待たずに蜷局巻を解除しダンジョンコアを俺の後ろ側に隠して狼ゴリラ達に向き合う。

 

「さあ、蹂躙の始まりだ(俺の)」


 相手は魔物で有る前に動物だ、多分。【火魔法レベル1】がどれ程のモノかは分から無いが動物は火が苦手だ、足止めぐらいにはなる筈。


「先手必勝!【火魔法レベル1】ッッ!」


 狼ゴリラ達に向けてスキル名を叫ぶ・・・・・・あれ?何も起きないぞ?


《マスター魔法を使うのにスキル名を叫んでどうするのですか?》


「【浮遊】スキルの時はこれで行けたが?」


《能力系スキルと魔法系スキルは違います。魔法系スキルを使う時は、魔力操作・魔法詠唱・魔法名の3工程をして発動が可能です。又は【無詠唱】スキルを取れば魔力操作のみで発動しますが今のマスターにはDPがありませんので諦めてください》


「魔力操作ってのはこの体の中をぐるぐる血管のように渦巻いている魔力を操作するんだろ?詠唱は何でも良いのか?魔法名も知ら無いのだが」


《体中に廻っているのは魔力で有って居ます。詠唱は現象を起こすときの言葉ですので何でも大丈夫です。【火魔法レベル1】で発動可能な魔法は【ファイアー】のみです・・・・・ッ!?マスター後ろ!》

 

 後ろ?しまった!今戦闘中だった。

 振り返ると目の前に迫る無数の拳。

 あ、これは不味い。

 死を覚悟した瞬間、目の前に迫っていた無数の拳、もとい狼ゴリラが一瞬にして姿を消した。


「あ、あれ?どういう事だ」


《マスター、侵入者の全滅を確認。2万5000DPを習得しました。1時間立たずに殲滅してしまったので侵入DPは0でした。後1分でしたのに・・・》


 惜しい、あと少しでもう少しでDPが多く手に入ったのに・・・・。


「って違う!如何いう事だ、広間に居た20体の狼ゴリラの他、通路に居た残りの狼ゴリラまでも消失、撃退されるなんて何が起きたんだ」


《個体名グラトニーエンペラースライムにより捕食されました》


 グラト二ーエンペラースライム?そんなの居たっけ?


《ランダム召喚から現れたスライムです。今マスターが潰しそうになって居るスライムの事です》


「おっ!?いつの間にこんなの所に危うく潰すところだった。

 で?こんな小さなスライムが狼ゴリラの群れを倒したのか?」


 強そうに見えないがな。


《鑑定して見ては?召喚してダンジョンマスターの加護かにありますので見れない事はありませんよ?》


「それもそうだな」


【龍眼レベル1】を発動して黒いスライムを見る。プルプル揺れて可愛い・・・。


 

 ◇◇◇


 名前 設定してください

 種族 グラト二―エンペラースライム

 レベル 138


 体力 48000/48000

 魔力     0/0


 筋力 1250

 耐久 33000

 俊敏 1500

 運  300


 スキル

【暴食の皇帝】【種族支配レベル1】【分裂レベル1】


 称号

【暴飲暴食】【ゼロの配下】


 

 ◇◇◇


 

 レベルが高い!でも見た感じ一掃できるだけの力は無さそうだが。

 もしかしてこのスキルか?


 

 暴食の皇帝

 ありとあらゆるモノを喰らう事が出来る。そこにレベルやステータスの概念は関係なく食事対象になればどんなに離れた場所だろうと認識されれば瞬時に捕食する。

 


 どんなチートだよ。

 驚きすぎて声すら出んわ。


《補足しますと最初はレベル1でした。敵を殲滅した時の経験値でレベルが上がったようです。因みにマスターのレベルも上がって居ます》


 マジで!



 ◇◇◇


 名前 ゼロ・インフィニティ

 種族 ダンジョンマスター(吸血龍)

 レベル 32


 体力 29980/29980

 魔力 36500/36500


 筋力 7800

 耐久 13300

 俊敏 5600

 運  80


 スキル

【吸血レべル1】【龍眼レベル2】(1UP)【眷属化レベル1】【再生レベル2】(1UP)【龍燐レベル1】【幻術レベル1】【覇運】【浮遊】【火魔法レベル1】【水魔法レベル1】【風魔法レベル1】【土魔法レベル1】【ブレスレベル1】【咆哮レベル1】【闇魔法レベル1】【光魔法レベル1】


称号

【転生者】【豊作の神フレイアの加護】


 現在使用可能DP2万5000

 ダンジョンコア数 1

 ダンジョンサービス ダンジョンコア01に使用中


 ◇◇◇


 おお!レベル上がってる!しかも【龍眼】の旦那のレベルと【再生】のレベルが上がってるぜ。

 でも倒していないのに如何して俺にも経験値が?


《ダンジョンマスターの配下が倒すと経験値の半分よりは少ないですが経験値が入ります。スキルも使い続けることによってレベルが上がっていきます》


「成る程な。あ、そういえばこのスライムに礼を言ってなかったな。ありがとな」


 まるで返事をするようにプルプル揺れる。可愛すぎ。

守りたいこの笑顔。


「あ、そうだ。礼に名前を付けよう。呼ぶときに不便だしな。お前の名前は『プルリ』だ!」


 名付けた瞬間俺の意識はそこで途切れた。



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