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宿

中々話が進まないのは力不足です。

ですが、話を書いていくのは楽しいです


涼平、エーリカと出会う。

「結局こんな時間に……」


 用事を終えた頃には日は落ちてしまっていた。

 まあ、一応久遠にはその日に戻ると伝えたからいいだろうが、流石にこの時間になるのはマズイ。

 詩乃から聞いていた宿の場所へ急いで帰り、宿の受付に久遠の偽名を言ってから部屋に戻る。

 ちなみに俺も剣丞も同じ部屋である。現代社会なら色々言われる状況だな。


 部屋の中に入る前に三郎に使える傭兵として声をかける。

 付けられてることもなくここまで来たが同じ宿に敵が居ないとも限らないからだ。


「ただいま戻りました、三郎様。切銀にございます」

「……戻ったか。随分長かったな?」

「ええ、長丁場になり申し訳ありません。中々商売上手なお方でしたので」

「よい……部屋に入れ」

「はっ」


 久遠の声を聞いてから戸を静かに開ける。

 しかし、部屋に居るのは久遠だけと珍しい状況。


「剣丞たちは?」

「風呂だ。ココは温泉があるからな」

「それじゃ、俺も後で頂くか……って、お前一人で居るのかよ。駄目だろ」

「もうすぐ帰ってくる気配を感じたのでな。あの距離なら賊に私が襲われても貴様なら間に合うだろう」

「まあ、そうだけどな。久遠も腕が立つようだし、お互いに気配を感じる距離なら間に合うがもう少し警戒してくれ」

「……なら、女など買いに行くでない。剣丞の剣なのだろう?」

「……申し訳ない」


 そこ言われたら何も言い返せない。

 剣丞やひよ、ころが居ると言ってもちょっと俺も無警戒過ぎたか?

 久遠の表情を見るとちょっと複雑そうな顔をしていた。


「だが、涼平自身の士気が落ちるのも困る」

「こうした遠出の時は我慢するよ。その分、敵城などでは暴れさせて貰うが」

「頼もしい限りだ」

「戻ったよ―」


 久遠にちょっとした注意を促されてから剣丞たちが戻ってきた。風呂あがりのせいなのかちょっと湯気が出ている。

 続いて後ろからひよところも出てくる。風呂あがりで頬を少し赤らめた二人は妙に色っぽい。


「あ、涼平さん。おかえりなさい」

「……おかえりなさい」


 ひよは普通に挨拶してきたが、ころはじっと俺を見つめて不満そうに挨拶をする。

 なんだ?


「涼平どの、お戻りになられたのですか?」

「ああ、詩乃……」


 詩乃も一緒に居たのか。

 まあ、でかい風呂って大体一緒に入りにいくもんな。女同士の風呂というのはやかましいとかよく胸を触り合うとか漫画でよく見かけたが、実際はそんなことはしないらしい。

 普通に湯船に浸かって、適当な話をして終わり。っていうのが普通らしい。

 そんなことより、まずは剣丞に尋ねることが一つある。


「で、剣丞。その後ろにいる金髪っ子は誰だ?」

「え……ああ、ごめんごめん」

「ルイス・エーリカ・フロイスです。日本では明智十兵衛と」

「切銀・涼平だ。よろしくな、十兵衛」

「エーリカでいいですよ、涼平」

「ああ、わかった」


 ルイス・フロイスであり明智十兵衛でもある子か。

 見た感じ、外国人って感じの風貌をしている。いや、外国人なんだけどな?

 俺や剣丞の知っている歴史から紐解けばこの子が久遠が裏切るということになるのだが、初見ではとてもそうは見えない。


 外史というのは何がどこで違うことが起きるのかわからない。

 久遠とエーリカが友情を育む外史もその逆もあるのだ。

 実際、剣丞の知る一刀と俺の知る一刀は違う外史の人間だしな。

 ……こう考えるとややこしいな、外史。


「で、この時間にもこの子がいるってことは一緒に京にいくのか?」

「そうだ。行き先は一緒だからな」

「行き先は一緒なのか……ならここに居るのもわかる」

「よろしくお願いします」

「で、俺たちはどこに向かうんだ?」

「……ああ、涼平には伝えてなかったな。征夷大将軍に会いに行く」

「……マジで?」


 冗談かと思って剣丞を見る。

 だが、本当らしく剣丞はうんうんと頷いている。

 征夷大将軍か……。


「まあ、繋がりを持っておいても損はないか……」

「そういうことだ」

「ま、俺が出来ることは久遠や剣丞を守ること位だからな」

「それ以外にも兵も鍛えてるじゃないか」

「……そういえばそうだな」


 時間があいてる時などに、剣丞隊の面倒を見ている。面倒を見ていると言っても基礎体力を付けることと、武将レベルの人に対する戦い方だ。前の世界やこの世界では武将はかなり強い。戦闘民族か貴様らはってレベルで強い。

 まあ、ソレについて行けてる俺も俺だが……。

 もうちょい戦闘の感覚を取り戻しておきたいのだが、いい方法はないのだろうか……。


 思考を巡らせていると久遠が両手を数回叩き、視線を集める。


「とりあえず、今夜は遅い。そろそろ寝よう」

「そうだね……明日も早くなりそうだし」

「寝るかー」


 そう言って俺は布団ではなく背中に壁を預けてその場にあぐらをかいて、その場で就寝しようとする。

 が、妙に視線を感じてつむっていた目を片方だけ開くと皆が俺を見つめていた。代表して剣丞が俺に尋ねる。


「涼平?横にならないの?」

「……一応、何があるかはわからないからな。お前らは安心して寝ててくれ」

「そっか」


 そういって各自が布団に潜る。

 座って寝てるほうが侵入者の気配を感じてもすぐに臨戦態勢になれる。

 横になってると起き上がる動作が必要になるから……らしい。実際この寝方で何度か命拾いしてる。

 さ、早く寝よう。







 俺は疲れていたのかすぐに意識を落とし寝入ってしまった。

 その時微かに聞こえた声は……?




























「……革命者、なぜここに」

エーリカとは何もなく終了。

エーリカって無印恋姫のあの二人組みたいな感じなんですかね。


次回更新時、タイトルを変更しようと思っています。

【天の剣】部分を変更しようと思います。

それと少し間を挟んで涼平の昔話を入れようかと思ってます。

番外、本編同時に更新できたらいいなー

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