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「女の子とは」 過去における異性への先天性一時的不定状態(女)の認識と記述 IBSH:233.A.0.4 -Ja

作者: りの。

IBSH:233.A.0.4; Lang:Ja; Date:2024; Edit:H・CourtField; Writing:unknown(teen,male);

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The Record of Epistemology of the Congenital Line Segment (Type:female)

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女の子の手のひらは、驚くほど柔らかい。

別に僕は恋人やなんかと手をつないだわけじゃない。

ただ、久々の同窓会で会った女の子と握手しただけなんだ。でも、それでも、女の子の手がいかに自分のものや、他の男のものと違うのか、はっきりわかった。手全体で感じる刺激が僕の頭ん中で爆ぜるようにまたたいて、そしてその回路をしっかりと焼き付けた。

ただの手なのに、どうして、手のひらにも、手の甲も、あんなにふんわりとそしてしっかりと包まれているんだろう。

僕はただひたすら疑問に思って、自分の手の甲をずっと触ってみていた。全然違った。

女の子というものは、どういう認識でいればいいのだろう?

かわいい動物?もっと、人間くさい、無意識的に目をすっと背ける瞬間があるようなもの?

ここで僕が言いたいのは、あくまでも、僕自身の認識で、女の子自身が自分をどう認識しているかなんてことはいいんだ。子供と同じだよ。子供自身は自分の事を他の周りの大人なんかが思うような人間ではないと思っているし、その子自身が、自分の属する世界が周りの大人が見ているような世界とはかけ離れていて、どうして大人達がそんな目で見れるんだろうと疑問に思うほどであったとしても、それに関しては、僕はいまここでは問題にしない。つまり、大人が見るような認識の仕方を聞いてるんだ。誰か、そんな認識はインチキだと、その子供と共感するかもしれないけれど、僕は全部が全部そうだとは思わない。もう言わないけどさ。

僕は女の子と付き合ったことがない。それは、世間一般がなすりつける軽蔑ではなく、君は世界の半分も知らないと言う意味で、僕はそれを大声で言う事が決してできない。

どういうものなんだろう?女の子と付き合うというのは。これは、とても深い質問のような気がする。つまり、この質問に答えられる人にとってはね。

僕自身は、気づかない程になんらかの憧れを抱いていると思うし、現実が違った場合、僕はどうすればいいのかもさっぱりわからない。

謎だ。

多くの事が、謎に包まれている。

僕は、誰かに本当に問い掛けたくてこの文章を書いているわけじゃない。ただ、女の子と付き合ったことのない人間が、そういう事に対してどういう風に考えているのかっていうのを、知ってもらいたいだけなんだ。子供で言えば、大人達に。もちろんそういう時期もその人達もあったかもしれない。けれど、すぐに忘れちゃうものだと思う。ずーっと思ってきたことも、いざそうなってしまうと、いままでの全部がリセットされてそれが当たり前になるからね。それは過酷な進化ゲームをひたすら勝ち抜いてきた人間が得た武器だからね。

ただ、なにも知らないという、このすごく不思議な状態。ゼロもない。本当に、全く分からない暗闇なんだ。女の子というものが。なんにも。すぐそばにあるのに。すぐ、ほんのすぐ近くまで行けるのに。自分と似た構造なのに、全く、種族が違うんじゃないかって、疑いたくなるほどだ。

ただ、これが僕やなんかだけではなくて、他の、例えば、ネズミでもいい。そういうのでさえも、彼らの女の子に対して、こういう風に思ってたりなんかしてたら、ちょっとは面白くなるかもしれない。

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