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平成之半妖物語  作者: アワイン
1-3章 有度山中の進展
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『山と言う名の心霊スポットについて』

 さて、皆さん、初めまして。私は直文達の上司だ。これから話すのはオカルトばんに載っている怪談ではない。私個人の話として聞いてほしい。



 名無しの少女の地元にはある有名な場所がある。有度山うどやまの山頂を日本武尊やまとたけるのみことが登り、景色を四方しほうから見回した伝説から名付けられたもの。

 名を日本平にほんだいらと言う。四季しき折々《おりおり》で見せる表情が違っており、冬から春では雪化粧ゆきげしょうをした美しい富士山ふじさんが見られる。ちょっと未来では新たな展望台てんぼうだいができる。そこで読む漢詩かんしがどんなものになるのか想像したくなるが、それはまたの話。ああ、観光かんこう協会きょうかいの回し者かと思われるだろうが違うぞ。組織の上司さんだ。

 さて、何故この話をしたのかと言うとだ。

 

 皆は『心霊スポット』を知っているかな? 

 幽霊や妖怪の出現しゅつげん。または超常ちょうじょう現象げんしょうが起こる場所とされている。

 ここまで話せばわかるだろうか。そう、この日本平にほんだいらと呼ばれる場所にも心霊スポットがあるのだ。

 日本平にほんだいらにある心霊スポットといってもある廃墟はいきょ。あるトンネル。ある歩道橋。この歩道橋は新たな展望台てんぼうだいを作られた年にもう解体されている。またこの山に廃墟はいきょもそれなりにあるのだ。

 組織の上司さんとしてはこの廃墟はいきょ買い取って改装したい。

 

 失礼。ついでにもう一つ話しておくとしよう。


 山が異界と繋がっていると言う話は聞いたことある人はあるだろう。

 山には様々《さまざま》な由縁ゆえんがあるのだ。妖怪や天狗てんぐが住み、精霊や神がおり、山にかんする怪談も多く、またあの世への入り口とも。幽霊も山におり、場所によっては溜まりやすい。オカルトではないが、現実的げんじつてきに危ないという理由もある。ほら、怖い野性やせい動物と怖い虫とかも出るだろう?

 山は人が多く集まる場所ゆえ、純粋じゅんすいな自然であっても、人工物があっても危ない。つまり山自体が心霊スポットのようなものでもあるのだ。安全な場所もあるが、まあ気を付けなさいと言う意味もあるのだ。


 普通の人間が心霊スポットにいく際は、自己責任と言わせてもらおう。相応そうおうの準備をしてから進むように。そうあまり深くは言わない。我々《われわれ》は個々を尊重そんちょうしたいからね。


 ……ああ失敬しっけい。仕事の時間だ。


 皆、怖いもの知らずなのもいいが、命は大事にするように。組織の上司さんとの約束だ。

 ああ、命を大事しないなら、私達の仕事が増える可能性かのうせいがあるだけだ。大事にしないのなら別に構わないがね。



組織の上司より


『山と言う名の心霊スポットについて』



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