氷の涙
ダメだ 勝てない 昔の自分に この詩庵でひたすら続ける思案も果たしてなんの意味があるのか ってそんな捨て鉢になるなよ 僕の頑張りは僕しか知らないけど
悔しさで泣いてないさ 帽子から垂れた水滴だよ なんて強がってみても僕を泣かせてくる僕には恨み節も言いたいよね
なんの誓いもしていない 僕がしてきたのは契約だけだ だから裏切っても白紙に戻るだけで痛くも痒くもないんだよ 守れない事は書いたり言ったりしないしな
人生は無理な事ばかりだ 死にたくないのに生きられない 生きていても死んでいる でも削られていく体力は始発駅で君から補充する
悲しさで泣くより 嬉しさで泣きたい てんで良い事も見当たらない新聞を読んでも将来は斬り開けない どっちにしろ泣かない そうありたいけれど みんな誘ってくるんだよ 涙を そんな感傷に浸ってる暇は無いんだけどな
まだ1人じゃない と言うか 人はいっぱいいるんだよ 顔も名前も知らねえやってぞんざいに扱っちゃって申し訳ないけど 僕が声をかける必要性は 無いね
涙を堅く守りたい 便所に流すわけにはいかないし暖炉で蒸発させるわけにもいかない お風呂に貯まるくらいにはこれまで泣いたなら灰皿じゃ容量足りねえな
いつの日か枯れるだろう 涙も男としてもね そうしたらどうする僕? やっぱり泣くだろう そんな心配はいつしか誰しもが それすらも生きている喜び
北海道の冬は厳しい 人肌恋しくなるも僕は背筋をぴんと伸ばしてこの街を歩き続ける 愛する人よ 氷の涙を融かして 会いたいよ 心が痛いよ 泣いているのはこの胸だ ぴーぴーと機械の警報音のように感じられるのは幻覚ではないね




