ひとつ
あー真っ白な日々に
追い抜かれて逃げ切られて
大切な物ひとつだけ手に入れば
僕は他に何も要らない
がらんどうの金庫が眠る
図々しいほど眠り続ける僕
起きたら夕陽が沈みかけてる
この古ぼけた家の埃が舞い上がっていて
粉雪みたいで綺麗
寝ぼけて全く知らない人に電話をかける
相手はどちら様ですか? と聞くので
日頃思ってるように神ですと答える
あー真っ白な日々に
追い抜かれて逃げ切られて
大切な物ひとつだけ手に入れば
僕は他に何も要らない
賞味期限が切れた氷菓子が
冷凍庫に眠ってる
名誉 地位 金 女どれでもない
好きな人に大声で大好きですって言える勇気が欲しい
ただひとつだけの地球を守るべき理由がある
僕達の宇宙船 生命が宿るこの星
後幾億年続くだろう 愛する人と永遠に
そんな願いが叶うように
あー真っ白な日々に
追い抜かれて逃げ切られて
あっという間に過ぎ去っていく1週間
どんどん老いてく 自覚も無いままに
僕の命はどんでん返しでも起きない限り
無意味 いや生きている事が素晴らしいのかも知れないが
いづれ死ぬと分かっていても産み落とされる小さな命
でも長い旅の間に産んでくれた事に感謝出来る日々が来るかもしれない
来ないかも知れない 一生親を恨み続ける事になるかもしれない
人形に入り込んだ魂 それが僕達さ
綻べば糸を縫い合わせるだけでいい
永久なんてないけど 大事にしたい
太陽のように光輝きたい ささやかな願い
たった一度の物語 夢叶いますように
短い時間 瞬間のトキメキ 何時になっても
何処に行っても僕は僕 存在が消えるまで
ひとつ抱きしめて悔い無き人生を歩もう