表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
なまくび  作者: ISM
1/28

1. 一番最初は味覚

人が生まれるときに一番最初に得る感覚はなんだろう?そんなこと考えたこともなかった。


自分が最初に感じたのは味覚だった。

何も無い世界にただひとつ生まれたのは、無機質な生きものの気配のない鉄の味。

舌に触るザラザラとした砂と血の混じり合った感覚は、今でもハッキリとおぼえている。すべての記憶をなくしたとしても忘れないと思う。


有るはずの身体は、どこまでも深く深く沈みこみ…土と混じり合っていた。地球の裏側か、それよりももっと遠く宇宙のはてにある手足。無限の距離というものを、初めて理解した瞬間だった。


地面が見えた。

コンクリートの地面には、小さな世界があった。

ひとつひとつの砂粒は色も形も全部違っていた。個性豊かな彼らがこちらを見つめていた。

夏の夜にヒンヤリと冷たいコンクリートを頬に感じて心地よかった。


しばらくして黒い海が地面に広がり彼らを皆黒く染めていった。

痛みは遅れてきた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ