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22話 初仕事は

 研修が終わった翌日の夕方、俺達3人は俺の部屋に集まっていた。


「さて、早速やがどの依頼にするか決めよか」


 アルヤが依頼の束を机の上へと置く。


「リザードクラスからって言っても、依頼の内容は殆ど変わらないなあ」

「まぁ明確に差があるってのは探さんとないやろ。ほらコイツとか」


 アルヤが手に取ったのはフレイムリザードの討伐依頼だ。

 クラスの名にもなっているリザードの中でも強い部類に入る個体だ。暑い地域に生息しており、口から炎を吐き、爪はまるでツルハシのように頑丈で岩をも砕く大型のトカゲだ。


「流石にそれはまだやめとこう……これなんかどうだろう」

「ウチらは大丈夫やと思うけど、ユーリがキツないか?」


 俺が手に取ったのはパックリーダーの討伐依頼だった。

 パックリーダーとは言っても、その実態は狼だ。群れの長の討伐が目標になるが、大抵の場合狼の群れの掃討が目標である事が多い。


「チェイスさんのおかげで体力はつきましたけれども……まだ不安ですぅ」

「ってなると――」


 あれはどうか、これはどうか、そんな問答を続けているといつの間にか数時間ほど時間が過ぎていた。


「それじゃ、このポイズントードの討伐で決定って事で――」


 ようやく決まったという時に、不意に扉がノックされた。


「レイさん。いらっしゃいますか?」

「その声はエベリナさん?」

「はい。アルヤさん達もこちらにいらっしゃったのですね」


 ドアを開けると何やら書類を手にしたエベリナの姿があった。

 彼女は部屋の中にアルヤとユーリがいるのを見ると、丁度良かったと話を続けた。


「まだ次の仕事は決まってないですかね?」

「いや、さっき決まっ――」

「気にせんでええで! んで、なんやった?」


 俺の口はすぐにアルヤに塞がれてしまった。


「前回、レイさんの研修という形でジャイアントアントの討伐をしていただきましたが、調査の結果少々困った事がありまして」


 エベリナは机の上に資料を広げる。


「あれだけ繁殖していた原因の一つに、どうやらゴブリン種が絡んでいるようでして」

「ゴブリンが? 何か調教していたとかですかぁ?」

「いえ、毒……というよりは興奮剤でしょうか、それに近い成分がアリから発見されまして、近くにゴブリン達の野営がある事も発覚したんです」

「読めてきたで、ウチらにそのゴブリン達を倒してこいっつーわけやな?」

「その通りです。その野営のリーダー格を討伐できれば1200ナル、何か有益な情報があれば追加で報酬を支払うという形で依頼したいのですが……」


 報酬の額はリザードクラスという意味では平均的なものではあるが、一般的なゴブリン掃討依頼の平均と比較をするとやや高い金額だ。

 イレギュラーが無ければ今の俺達に丁度いい依頼、と見る事が出来そうだ。


「何かの縁やし、ウチはこれ受けてもええと思うけど」

「リーダー格のゴブリンって……実はトロールでしたとか無いですよね?」

「それは無いですよ。あくまでゴブリン級の魔物しかいなかったようです」


 薬の類を使うとなれば多少は頭が良い個体がいるのかもしれないが、あくまでゴブリンなのだそうだ。


「ではそれにしようか。ユーリも大丈夫?」

「大丈夫ですぅ……」

「では手続きの方だけお願いしますね」


 こうして次の仕事が決まり、俺達は準備を始める事となった。



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