表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/14

⭕ 初めての万引き 2


 スーパーからだいぶん離れて駅が見えてた。

 私は改札口のタッチパネルにタスポをタッチして駅の中へ入る。

 階段を上がって、階段を下りて、プラットホームで電車が入ってるのを待つ。

 黄色い線から離れた場所に設置されているベンチに腰を下ろして座った私は、右側のポケットの中に右手を入れて、戦利品をさわって確認した。

 ちゃんと入ってる❗

 私の記念すべき初の戦利品が──。

 ショボくて安い10円の箱ガムだけど、人生初の万引きデビューを飾る大事な証。

 部屋にある宝箱の中に入れて大切に保管しておこう。

 勿論、中身を食べてからね♥️

 お金を支払って買った箱ガムよりも、タダで手に入れた箱ガムの方が絶対にしいと思うの!

 だって、実際に体験しないと言い表せないようなスリルを味わったんだもの。

 これでしくなかったら、万引きなんて犯罪はに風化しちゃってて、誰も万引きなんてしてない筈よ!


 プラットホームに電車が入ってた。

 扉が開いて車内にた乗客が電車から出て行く。

 車内がいたら電車に乗車して座席に座った。

 座席は向い合わせの座席で、色んな人が座っている。

 中にはしている男の人が座っている。

 目を無駄にキョロキョロさせていて挙動不審な男。

 ちょっといやだわ!

 不審者なんじゃないのぉ?

 私は出来るだけ見ない事にして、目を合わせないように注意する事にした。

 勿論、私だけじゃなくてほかの乗客も同じみたい。

 そりゃそうよね?

 誰だって挙動不審で怪しくて危なそうな人とは関わりたくないもの。










 3回程、到着した駅で電車を乗り換えて、父親と暮らす自宅からかよえる最寄り駅に到着した。

 プラットホームに電車が停止した。

 扉が開いたから座席から腰を上げて立ち上がったら電車から降りて、出口へ向かってホームを歩いた。


 階段を上がって2階のホームに設置されている改札口のタッチパネルにタスポをタッチして駅を出ると左右に店がある。

 右側には薬局屋があって、薬が必要な時には買いに走っている。

 最寄り駅に薬局屋があるってほんに助かるしがたいし。

 薬局屋に勤めている薬剤師さんはハンサムなイケメンさんで目の保養になっているの♥️

 物腰が柔らかくて、人当たりもくて、口調も優しくて親切だから、老若男女に人気がある。

 迄も最寄り駅の薬局屋にてほしい。


 薬局屋の左隣には花屋があって、階段かエスカレータを下りると1階にはコンビニエンスストアがある。

 左側の2階には自動ドアがあって、手作りパン屋がある。

 パン屋の右横には便利な100円ショップがあって、右横には定食屋とラーメン屋が並んでいる。

 その右横には美容院があって、美容院の向かいには呉服屋がある。

 本屋もあって、駅を利用したあとや電車を待つ時には必ず本屋で時間を潰す。

 階段かエスカレータを使って1階へ下りるとスーパーがある。

 料理で使う食材や調味料,生活必需品の買い物は最寄り駅のスーパーで済ませれちゃう。

 スーパーの奥には雑貨屋,洋服屋,靴屋もあるから便利なの!


 最寄り駅には万引きの出来る店舗が、いっぱいあるけど近所の店舗では絶対に万引きしないのがプロの鉄則。

 万引きは地元ではしないで、地元から離れた店を狙ってするものなのよ!

 それに万引きは1日1回だけって自分ルールを決めるの。

 今日きょうは万引きを1回したから、もうしない。

 万引きは1週間に1回とか、自分でルールを決めたら必ず守るの。

 万引きに依存した異常者にならない為には必要な事なの!

 ポケットから戦利品の箱ガムを出して眺めていたら、甲高い女性の叫び声が聞こえてた。

 なにがあったのかしらね?

 引ったくり……とか??


 「 逃げろぉーーー!! 」

 「 キャーーー!! 」

 「 刃物を持ってるぞーー! 」

 「 いやぁーーー!! 」

 「 うわぁ~~~!!」

 「 助けてぇーーー!! 」

 「 警察を呼べーーー!! 」って色んな人の悲鳴や叫び声が響いている。

 刃物を持った人が暴れているって事??

 買い物を楽しんでいた人達が物凄い形相をして血相を変えて走ってる。

 だけどなんで駅に刃物を持った人が暴れてるの??

 「 君も早く逃げるんだ! 刺されるぞ!! 」って逃げてた見知らぬサラリーマンに声を掛けられて、私も走り出した。

 みんな必死で逃げている。

 追い掛けてるのは鋭く光る刃物をブンブンと振り回しながら恐い形相で獲物を狙っているみたい。

 目を血走らせていて、正気の沙汰じゃないみたい。

 危険人物から逃げていた最中に足をもつれさせてしまった私はつまずいたてしまって「 ──あっ!? 」と声を発した時には転んでいた。

 マイバッグの中に入っていた駄菓子が床に散らばってしまった。

 手に持っていた初万引きで手に入れた初めての戦利品──箱ガムも見当たらない!!

 「 いやだぁ! 見付けないとぉ!! 」って声を上げた私は床に散らばった駄菓子を懸命に広い始めた。

 戦利品の箱ガムの色は緑色。

 駄菓子を集めならが探すけど見当たらないよぉ!!

 大事な私の “ 初めて ” なのにぃ!!






 床に散らばった駄菓子を広い集め終わったけど、肝心の戦利品が見当たらない。

 に転がっちゃったの??

 私はキョロキョロと辺りを見回しているとほかにも逃げ遅れている人がた。

 お婆さんだ。

 足腰が弱いからなのか、悪いからなのか分からないけれど走れないみたい。

 早く逃げないと刃物を振り回してるキチガイ男に刺されちゃう!!

 私はお婆さんの近くへ走り寄った。

 お婆さんが逃げるのを助ける事にしたの。

 お婆さんの手を引いて歩いていたら、大事な戦利品を見付けた!

 こんな所に転がってたのねぇ!

 見付かってかったぁ♥️


 刃物を持って振り回しながら暴れているイカれたキチガイ男が迫ってた❗

 刃物は赤く染まっていて血でよごれているみたい。

 刃物からしたたり落ちる血が床を染めている。

 るまでになんにんもの人を刃物で刺しながら移動してたのかも知れない。

 私はお婆さんが男に刺されたりしないように、駄菓子がこぼれて落ちないようにしっかりとマイバッグの縛った。

 私は若いし、お婆さんよりも走れるから、男の気をなんとか私にも向けさせれば、お婆さんはきっと怪我をしないで助かる。

 だから、私は勇気を出して──、マイバッグをグルグルと回しながら、遠心力を使って刃物を持っている男に向かってマイバッグをぶつけた。

 マイバッグは男に命中したけどダメージは負わせられなかったみたい。

 まぁ……中身は駄菓子だから期待は出来ないよね?

 男は反抗した私に狙いを定めたのか、私に向かって走り出した。

 私は可能な限り男を引き付けてから走って逃げた。

 逃げ遅れたお婆さんが狙われない為によ!!

 階段を駆け降りて、自動ドアを出ると男も私を追って走ってる。

 私と男の追い掛けっこが始まった。

 男に追い掛けられる私は必死に逃げる。

 逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げまくった。






 気が付いたら私は見知らぬ公園にて……、日も暮れ掛かっているた。

 走り疲れた私はヘトヘトで……もう走れない……。

 流石に場所にまで追い掛けてないと考えた私は、交番を探して歩き出した。


 暫く歩いていると交番が見えた。

 嬉しくなって私の足が早くなる。

 交番に向かってスキップしたいぐらい♥️

 交番に入るとガラン……としていて誰もないみたい。

 道を聞きたかったのに残念……。

 お巡りさんが戻ってるのを中で待たせてもらう事にしたんだけど、交番に現れたのはお巡りさんじゃなくて、あの血塗れの刃物を持って振り回していたイカれたキチガイ男だった!!

 私を見て気味悪く笑った男は「 見付けたよ… 」って不気味な声で言うと、刃物──中華包丁を振り上げてて私に襲い掛かってたの!!

 はぁ?!

 なんで中華包丁なんか持ってんのよぉ!!


 交番の中は意外と狭くて私は男から逃げる事が出来なくて──、気が付いたら私の両手首からは血が噴き出していて、床には切り落とされた両手が落ちていた。

 一体なにが起きたのか私には分からなかった。

 両手首から大量の血が噴き出していて、意識が飛んじゃいそう……。

 全身が重ダルくなってて、立っていられなくなった。

 私は交番の床に倒れた。

 意識がもうろうとしている中で、誰かの声が聞こえた。

 私は……どうなるのかな……このまま…………。











 「 君の大事な両手は貰ったよ。君が最初に盗ったんだから、自業自得だね──── 」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ