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日常に訪れる変化




アンナ先輩の、陸上の競技大会を応援してから3日経つ。

いつもの日常。

2年生の春の1学期。

少し変わった。


いつものように、登校して、お昼を食べて。

輝さんとおしゃべりをして。

........だけど。

輝さんが、少しおかしい。

たまに凄い視線を感じて、輝さんの方を向くと顔をそらしたり。

前は、手を振ったりしてくれたのに。

何故かよそよそしい。


あれだけ凛とした人なのに、時々上の空で。

ボーと、考え事をしていたり。

輝さんらしからぬ事になっていて。


2年生だし、色々変化はあるのだろう。

だけど、これは違うだろう。

明らか、こないだの応援から、こっちこうなってる。

輝さんが、心配だ。

だけど声をかけても、



「お、お気遣いなく!」



赤い顔をして、その場を立ち去ってしまうのだった。

何かあったの?

私でよこれば話聞くよ?

と、言っても、



「丹田が鎮まりましたら、事をお伝えします。今は.......今は、まだ勇気が足りません」



........うん。


分かった。

待ってるね。


とは、言ったものの、あれだけ一緒にいた輝さんとの掛け合いが無いと、やっぱり寂しいもんだなあ。

花知華先輩が、楽しみに待ってろ。

と言ってたけど、あんまり楽しくないなあ。


お昼に、学食で夏海と見文に相手してもらう。

話のあらましを喋って、聞いてもらっていたら、

夏海も見文も、神妙な顔をして、



「時はきた」



「そうね。いつかは来る事ですもんね」



なんのこっちゃと、呆けた顔をする私に、幼子に諭すように2人とも語りかける。




「大丈夫だ、日衣心!悪いようにはならない!心配するな!どうなっても私達は、悪友で親友で腐れ縁だ!」



「日衣ちゃん。その時が来たら、心を落ち着けて受け止めてね。日衣ちゃんなら出来るわ」



十年来の友人達に、すごい励まされた。

何故?

私の人生に、そんなビッグイベントが?

輝さん、何するつもりだ。

どんなサプライズを........?


そして、輝さんに限らず、それは京子ちゃんもだった。

放課後の、走研の活動(と言ってもダラダラしているだけだが)の時に、輝さんがクールビューティーに、



「お茶の時間にしましょうか?京子」



「は、はい!お姉さま!」



京子ちゃんのリアクションが、何時もの3割増しで激しい気がする。

名前で呼ばれて、お姉さまと答える。

多幸感で溢れるというよりは、乙女が恥ずかしがるリアクションに見えてならない。


輝さんは、普通よりかなり冷静に、いや冷淡に接しているようだ。

そんな、輝さんに手を振ってみた。


ボッ!


冷静で冷淡な輝さんが、一瞬で沸点に達して、ゆでダコになった顔を下に向けて、目を合わせないように、小さく手を振ってくれた。

どうにも、乙女のソレに見えて仕方ない。


そんな輝さんが、ちょっと面白く感じていたのだけど、お茶を入れて来てくれた京子ちゃんが、何故か険しい顔つきで、聞こえないように小さく、チッ!と舌打ちをする。


えっ!?

唯一の後輩に嫌われた!?



「お姉さま、どうぞ。お姉さまのお好きなきんつばです」



「うん。ありがとう京子」



「会長もどうぞ」



「あ、ありがとう」



京子ちゃんが、いつもより私に冷たい気がする。

こういう塩梅の日が3日程続いていて、身の置き場が無い私。

寂しいなあ......。

でも、待ってろと言われたから待つかあ。

どうなるんだろ?


ちょっと前までは、思いもしなかった未来。

ほんの少し先の、不透明な未来が気になって仕方ない私だった。






続く





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