表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
60/144

パーティ編成




放課後。

いつもの部室で、私と輝さん、京子ちゃんで、たむろっている時間。

過去のレースを動画で見たり、馬の成績を見たり。

と、やっていると、文化祭の優勝者がドアを勢いよく開けて入ってきた。



「うおっス!元気かー!?塚輝!オレが来てやったぞー.......って、なんだと!?1人増えてる!」



今年卒業したオレっ娘の花知華先輩が、元気よく部屋に入ろうとして、ビクリ!と動きを止めた。

そして、マジマジと京子ちゃんを凝視する。

そんな先輩に京子ちゃんは挨拶をする。



「こんにちわ~。お久しぶりです。私は西崎京子と言います。私の事、憶えてますか?」



「あ、ああ。初めましてじゃないのか......ん?お前、文化祭の時ギャラリーにいたモブ娘じゃないか?」



「キャー♪憶えてくれてたの、先輩が初めてですー♪でも、恥ずかしいなあ」



「かっかっかっ!派手になっちゃってまあ!高校デビューてとこか。オレは花知華だ!改めてヨロシクな!」



上機嫌の2人を尻目に、私と輝さんの額に影が差した。

まあ私ら、憶えてなかったけどね.......。

でも、容姿がすっかり変わってる京子ちゃんを、あっさり憶えている所は、さすが花知華先輩。

スペック高い。



「京子。ちょうどいいわ。お茶にしましょう」



「は~い♪お姉さま!」



「輝!後輩にお姉さまと呼ばれてんのか?流石だな!塚もか?」



「い、いえ。私は、会長と......」




駄目だなあ。

と、首を横にふりふりする先輩。

そのオーバージェスチャーに、ちょっと腹立つ。

私は、むくれながら言う。



「いいんですよ、それぐらい。私には、初めての可愛い後輩なんですから」



「まあなあ。後輩ってのは、可愛いもんさ」



私と同じぐらいのミニっ娘の先輩が、私の腰に手を回して、くっついてくる。

ふふん♪

と、得意げな顔の先輩。



「アンナ先輩に言いますよ?」



ドビシッ!

私の冷たい忠告と同時に、輝さんの空手チョップが先輩に決まっていた。

先輩は、首を押さえながら痛みに耐えて、私から離れる。

輝さん、お茶はどうしたの?



「嫌な予感がしましたので」



「いてて......。相変わらずいいチョップしてるぜ、輝。そうそうアンナの事なんだがな」




めげない先輩だなあ。

私達は、京子ちゃんの入れてくれたお茶を飲みながらくつろいだ。




「春に、陸上のデカイ大会があってな。それにアンナは出るんだ。んで、大学も受かるだろうオレもヒマだから、一緒に応援いこーぜ!とな。そこの京子ちゃんもな」



「へー、部外者でもいいんですか?」



「いや、オレOBだから」



えっ!?

花知華先輩、陸上だったの!?

......どうりで、整った綺麗な体をしていると思った。



「せっかくのお誘いだし、行こっか2人とも?」



「もちろんです」


「やっほーい♪」



かくして、即席の応援団のパーティが組まれた。

私と輝さん。

京子ちゃんと花知華先輩。

アンナ先輩は知ってるのかな?

ドッキリとかしそうだしなあ、花知華先輩。

その辺り、一応コッソリ聞いてみた。




「んにゃ?知ってるもなにも、お前ら呼んでこいってたのアンナだからな。オレも、その方がいいと思ったしな」




あれ?

予想と違った。

てっきり花知華先輩からと思ったのに、なんかあるのかな?

まあ、たまには賑やかなのもいいね。

張り切って応援しますか!





続く







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ