表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/144

お参りとウサギたち




「輝さんは、何をお願いしたの?」



「秘密です」



え?

なんで?

輝さん、かなり真剣な表情で手を合わせてたから、気になる。




「まー塚、いーじゃねーの。人の詮索はヤボってもんだぜ?」



「そーゆー先輩は?」



「お前らの仲が続くように、てな」




あらまあ、ハラショー。

野生の人の花知華先輩が。

いやー、後輩思いの先輩で嬉しい。



「もっと仲良くなったら上等。ともな」




輝さんが、熱い視線で花知華先輩に握手を求めた。

先輩もそれに答えて、ガッチリ握手する。

あっ。

いいな。

私も混ざりたい。



「輝さん、輝さん!私とも握手しよ?」



「え、は、はい。塚さん」




輝さんは手の汗をふきふき、先輩の時より緊張した感じで、ガッチリ.......というよりは、ガチガチで握手した。

ちょっと違うけどまあ、いいか。



「輝さん、去年はありがとね!今年もよろしく。仲良くしてね!」



「ぜ、是非に」



花知華先輩が、白んだ目でこちらを見ていたので、もちろん先輩もですよ?

と言うと先輩は、分かってねーなーという顔で、



「輝。まあ、気長に頑張れや。オレも応援するし」




こくりと首肯く輝さんに、頭の中が??な私だった。

いつか分かるから。

と、先輩に諭されて不承不承ながら移動した。

そして移動したその先は、




「ウサギのテーマパーク♪」




先輩が、可愛らしくポーズを決めて私達の正面に立った。

後ろに、カメラさんでも来てるのかと思って確認したけど誰もいなかった。



「うっしゃ、モフるぞ♪モフるぞ♪」



先輩は、気合いが入ると3割増しで可愛くなるらしかった。

変な人にさらわれますよ、先輩。


テーマパークに入場した私達。

可愛いのオンパレードだった。

ヒクヒクと鼻を鳴らす赤い目をした、色んな柄のウサギ達。

抱き抱えて、モフモフする美少女たち。

.......凶悪な可愛さの洪水だった。



「うっひゃ♪モフモフだなあ♪うちの子になるかあ?塚!オレとウサギ達の、写真頼んだぞ!」



あーハイハイ。

あんたが1番可愛いくなってるよ。

このロリっ娘先輩!



「あん。くすぐったい」



こっちはエロいよ!

可愛さの中にエロスを持ち込まないで!?

輝さん、無自覚にエロい時あるなあ......。

写真?

もちろん、ベストショット頂きました。


しかし、これだけの被写体を前にすると、裏方で良かったと思わずにはいられない。

この2人を前にすると、私は凡人だなあと痛感する。

そんな事を考えていたら、



「塚さん。塚さんも撮ってあげる」



「い、いや、私は」



「おー。んじゃオレが撮ってやるよ。塚、輝。くっつけ、くっつけ」



「あ。ちょっ、先輩」



輝さんとウサギ達に囲まれて、シャッターを切られる。

うん。

ピンより、輝さんと一緒だったら撮られても、まだ大丈夫かな?

と、思えるのは不思議だなあ。



この1枚は、スマホの待ち受けにしよう。






続く




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ