第3話 魔族侵攻②
お待たせしました。
最近忙しく投稿遅れました
第3話 魔族侵攻②
ここは、要塞都市レーファンの城壁
「大体2千くらいかな?アックスエアルバスターであの辺に打ち込んだら瓦解しそうだな。マグマガシェットとエアリアルガシェット、それと、フォールガシェットを装填『獄炎・爆風』」
爆発的な炎の塊は、空の上に静止し、個々の弾丸となり、流星群のように落ちていった。
『ジャッジメント・メテオフロウ(断罪流星群)』
魔族の大軍は、瓦解して、仲間割れを始めた。
「予想通り。ルイとメルルは、ここで援護な。メルル、さっき渡した銃で、援護頼んだよ。」
メルルにSR銃のAWMを渡した。8倍スコープ付きだ。
「よし作戦通りいくぜ。」
キルが城壁より飛び降り、着地すると魔剣バハムートを抜いた。
「よし、魔剣リミッター解除。」
魔剣バハムートの魔力リミットを解除して、極限まで魔力を高めた。
「よし、食らい尽くせバハムート。『プレデター』」
巨大になった剣を水平に一振りする。先遣隊の魔族は、バハムートに魔力を吸われ倒れていった。
「旨かったか。バハムートよ。お次はこいつ、アースカリバーだ。聖剣リミット解除。オーバードライブ。」
聖剣を上段に構え、縦に振り地面に衝撃覇を与え、地割れが起きた。
この地割れで過半数の魔族が落下していった。
「こんなもんかな。」
一旦、体制を整えるため納刀をして城門に向かおうとすると禍々しい魔力がキルに直撃した。
「なんだ、この濃密な魔力は、魔王クラスか。どこだ、どこにいる。」
探索魔法と気配探知を使い辺りを見渡した。
「そこか」
小刀に魔力を纏わせ投げると、空間が歪みそこに一人の魔族が出てきた。
「さすがだな。気配探知に長けているのか?」
不気味な笑みを浮かべながら腰にぶら下がっている剣に手を掛けた。
「私は、ガルサコ魔国、魔王軍司令官エンブラだ。デュエルを所望する。」
エンブラは、不敵な笑みを府壁ながら、魔老剣イグニスを構えた。
(1対1ってことはないな。遅延魔法「イグニス・フレメン(紅蓮火)」)
キルは、魔剣バハムートを構えた。
「行くよ。エンブラ、5分で終わらせるから。」
居合の型に構えたキルは、一気に踏み込んだ。
「神槍流 烈火の型 伊吹」
エンブラの胴にバハムートの刃先が直撃した。
「くっ、やるねー。でも、傷は浅いな。」
エンブラと鍔迫り合いが続き決着が着かないまま3時間が立った。
(そろそろか)
「エンブラ、そろそろ後ろのやつらを表に出せよ。隠れているのはわかっている。」
エンブラは驚いた顔をしたがすぐに真剣な顔に戻った。
「はて?何のことだ?今ここにいるのは私だけだ。」
ほう、そこまで騙し討ちが希望とは、だが、遅い。俺がさっき唱えた魔法が今当たる。
「この悲鳴は一体」
エンブラは冷や汗を出しながらキョロキョロしている。うわぁ、動揺しすぎだわ。
ちょっと笑ってしまったな。再びバハムートを構え、魔力を流した。
(リミッター完全開放)
「エンブラ、これで終わりだ。捕食せよ、バハムート・グリスイーター」
エンブラは、はっとしていたが、すでに遅しバハムートの刃先、いや魔力で纏わせた龍の口がエンブラの胴体に噛みついていた。
「ぐわぁ、魔力が吸収されている。これはまずい。本当にまずい。」
おっ、エンブラが小さくなっていくぞ。
「バハムートは大喰いだな。」
エンブラから魔力を吸収し、その本人は悪魔族のような姿になっていた。
「一生の不覚だ。さぁ、我の首を斬れ。」
エンブラは首を下げたが、キルは、
「そんなもん、いらん。ほら、残りの兵を連れてさっさといけ。次俺の前に現れたら一生解呪不能な呪いをかけてやる。」
キルは、そう吐き捨ててレーファンの城門まで歩いていった。
「はぁはぁ。魔力消費がやばかった。魔剣、聖剣リミッター解除した上に、完全開放まではやりすぎた」
キルは。城塞内の壁に背を付け座っていた。
「「キル様。」」
「キル。」
遠くからメルルとルイ、それにギルの声が聞こえてきた。
「キル、大丈夫か。さすがのお前も疲れているな。状況は。兵士と王女殿下から全て聞いたし、映像も確認した。お前にしてはよくやったが、確認しないといけないことがある。キル、なぜ、やつの首を取らなかった。」
ギルは、キルに問う。
「あれだけ魔力を吸収したんだ、もう襲っては来ない。大丈夫だ。もし再度仕掛けて来たら、今度は首を取るから。」
メルルの肩に手を付きながらギルに答えた。
「相変わらずだな。まったく。今日はレーファンに泊まって明日王都に帰るぞ。」
ギルがキルを抱え宿に向かって歩き出した。
この魔族侵攻はたった5時間で終戦した。