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プロローグ①


小さいときから、毎日同じ世界の夢を見ていた。



夢の中には父親も母親も居て、夢の私は幸せそうにどんどん成長していく。

黒目黒髪の、普通の女の子。小学校を卒業して、中学生になって。


現実の私はまだ小さくて、小さな部屋だけが自分の世界だったから夢の世界は楽しかった。

貰えない教育も、貰えない愛情も全部夢の中では手に入る。



現実と夢の区別がつかなくなったころ、小さな部屋の扉が開いた。



「やっと見つけた!ローゼの忘れ形見!!」



最低限の世話をしてくれていたお婆さんとともに現れたのは、人の良さそうなお兄さんだった。








その日からあれよあれよと環境が変わり、現状を把握するのに必死だった。


どうやら迎えにきたおにいさんは母親の弟で、行方不明だった母親を探していたらしい。

母親は貴族と恋に落ちて、駆け落ちしたけれど貴族の方だけ別の女連れて数年後帰ってきてたんだって。何そのクソ男。


クソ男はそれからも女あそびしまくっていたけれど、よろしくない病気をもらってしまいご臨終。

クソ男を野放しにしていた両親にも少しはまともなところがあったらしく、代替わりしていたおじさんの商会を訪ねて母親がクソ男にあてた手紙をもってきて、高位貴族としてはありえない謝罪をしたと。


妊娠中の浮気で捨てられた母親は存外逞しかったようで、あることあること言いふらされたくなかったら子供育てる金くらいよこせと結構な額ふんだくって私を産んだ。


産んだはいいが産後の肥立ちが悪く亡くなり、ふんだくった金を見つけた医者のお母さんが情けをかけて私を育てていたらしい。飯と風呂はもらったけどそれだけだぞ、婆さん金ポッケナイナイしてないか。


とにかく、クソ男が死んだことで隠していた(忘れてただけじゃないだろうか)手紙が発掘され、駆け落ちするほど愛した男と幸せに暮らしているのだと思っていた姉が捨てられていたことを知ったおじさんはクソ男両親の罪悪感を煽り、姉の忘れ形見である私を見つけたと。


大人たちが話してる内容をまとめるとこんな感じだと思う。



「見つけるのが遅くなってごめんね」



私はこれからおじさんと暮らすんだって。そこそこの商会を経営してるらしく、放置生活から一転わりと裕福な生活がはじまった。

貴族祖父母は罪は償ったとばかりに金置いて帰ってった。



「今までの分もうんと幸せにするからね、ゆっくりでいいから俺と仲良くなってね。ローゼの分まで愛し慈しむと誓うよ」



名無し改めフィービー、多分4歳。


夢の中でフィービーの人生が出てきてたのはその1年後のことだった。





自分のことながら波乱万丈な人生だな~なんて思ってたら私、乙女ゲームのヒロインとしてもっと大波乱な人生が待ってるらしい。


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