テストと動き出す敵
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入学早々に起こったあの事件から三日がたった。
クラスは大騒ぎだった。
それは当然だろう。何故なら、単刀直入に敵が学校に攻めてくるとのことだった。それも平日に。しかも特別に休みにした場合、町で大量虐殺を行うと。その敵とは言わずもがな黒い三日月の奴等だ。黒い三日月は戦力が多いのではなく強い。それを学校側もわかっており、それでも数は負けると考え学校はこれに向け、戦力を生徒から何名か取ることを発表した。
それに左図変わり今日急遽戦力判断テストを行うということだった。
「あぁ、大丈夫かなぁ、大丈夫かなぁ。」
「五月蝿いぞ、修羅木。」
「いやでもさぁ!もし選ばれたらどうしようぅ、死んじゃうようぅ…」
いつものチャラさはいずこへと梟夜は苦笑いしフォローするように言う。
「今回は数じゃなくて実力だ。恐らく一年生が選ばれることはねえだろ。」
「いやでもさぁ!万が一があるだろぉ!」
「ねえよ、お前は安心しろ。少なくともお前はまだ弱えもん。」
「うぅ。慰めになるけどなんか哀しい…」
何なんだよお前は…と心で呟く梟夜。
すると花がクラスに入ってきてテストを行うと言った。
テストはどうやら三つ行うとのことだった。
一つ目は壁破壊。このテストは言わずもがな前に授業でやったまんまである。しかし、また少し違いドミノのように壁が並んでおり一撃でどれだけ倒せるかということだった。
二つ目はロボット対決でのタイム計測だ。だ。人工知能を搭載されたロボットと戦いタイム計測をするテストだ。
三つ目は先生との実戦だ。その先生も学校でも最も強いらしい金剛力剛だ。
以上の三つがテストの内容だ。
一つ目の壁破壊でエグイ記録を出し、二つ目もこれまたエグイ記録を出し、三つ目まで来た梟夜。
ちなみにテストは皆の前でやるのではなく、個人個人でやるためこの記録は先生しか知らない。その先生もエグイ顔をしていた。
三つ目の先生との実戦は皆の前で行われるため、梟夜は自重するべきか考えた。しかし、彼は考えることを放棄した。
梟夜の番になり剛の前に立つと剛はにやけた。
「お前か!この間敵を殺ったという者は!」
梟夜は殺ってはいないがあながち間違っていないため肯定した。
「はっはっはっ!なら勿論強いのだろう!私を楽しませてくれ!」
いかにも戦闘狂が言いそうなセリフを言って梟夜にもの凄い速度で走ってくる。
そして一瞬で梟夜の前に来ると、拳を打ち込んだ。
が、梟夜はその拳を片手で受け止める。圧倒的に体格が違うにも関わらずいとも簡単に受け止め、剛の血が騒ぐ。
剛は更に攻撃を仕掛けようとするがその前に梟夜がしゃがんで足を引っかけ体勢を崩す。そしてそのまま一回転させラストに一発デコピンをぶち込んだ。
そのまま壁に吹き飛び剛は壁にめり込む。
その光景を皆があっけらかんと見ていた。
一方梟夜は、こういう時デコピンって便利だよなぁと一人でデコピンを感心していた。
∞∞∞∞∞
翌日、朝のホームルーム。
「昨日テストを行った。その結果四名が選ばれた。そして、その中には一年生もいる。」
サラッと言われた言葉に皆が騒ぐ。
怖いようと震える者もいればよっしゃ俺だぜ!と叫ぶ奴もいる。
「静にしろ。結果を発表するぞ。」
結果選ばれたのは
三年の鹿島拓也。
同じく愛理叶。
二年の金谷優花。
「そして最後に一年生だがそいつは…」
梟夜はゆっくりと目を閉じ自業自得だと心で言う。
「お前だ、柊梟夜。」
クラス中で叫び声がなり響いた。
∞∞∞∞
時同じくして黒い三日月、アジト。
「ボス。準備が整いました。」
「そうか、分かった。ならばそのまま待機しておけ。」
「はっ。」
ボス閣の男は手下がいなくなると同時に独り言を言う。
「さて、行くか。学校の奴等も油断仕切っているようだしな。」
そう言って彼は腰の剣を抜いた。
薄い光に剣を当て輝かせてみせる。
「さあ、奴等を血祭りに上げてやる。」
敵は動き出す。
次回、急襲です。