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ノゾキアナ

作者: 四ノ宮 詩埜

初めて書いたホラーです!


正直ぐだぐだ……?

「この筒は覗き穴を作る筒だよ」


 とある骨董店の横を通り過ぎた時、僕は唐突に話しかけられた。


 僕はこの店の常連客というわけでも、ましてや話かけてきた老人の知り合いというわけでもなかったが、好奇心からその筒を買ってしまった。


 骨董店のくせにしっかりした箱と、取扱い説明書が書かれた紙を渡される。説明書曰く


・この筒の先端壁にくっつけて通して見た場合、その壁をすり抜けて先を見ることが出来ます。

・この筒で作ったノゾキアナは通常バレることはありません。ただし、死にかけている人間にのみ、この筒によって作ったノゾキアナを視認することができます。

・このノゾキアナを使用しているところを絶対に見られてはなりません。


 とのこと。ようするに一人のときに使えばいい、というわけだ。


 そして僕はこの筒の虜になった。


 僕が今覗いているのは隣の部屋に住んでいる大学生のお姉さん。このお姉さんは優しくて、可愛くて人懐っこくて……思春期真っ盛りの高校生である僕にとって、魅力にあふれた存在だった。


 僕はお姉さんの趣味を見つけるやいなや自分もそれにのめりこんで、趣味の話をした。


 少し不謹慎だと理解してはいたものの、着替えを覗く事もあった。


 そしてそんなある日のこと。お姉さんの部屋に男の人がやってきた。


(彼氏さん、なのかな……不良っぽいけど……)


 この筒は壁を通して「見る」ことはできるけど「聞く」ことはできない。なにか痴話喧嘩をしている様

子なのだが、中身はさっぱり聞き取れない。


 僕が懲りもせずに覗いていると、唐突に男がお姉さんを抱き寄せてキスをした。


(あっ……)


 お姉さんは一瞬驚いて身を強張らせたが、すぐに男を突き放して唇を拭った。男に対して何か叫んでいる。


 お姉さんは怒りをあらわにして叫んでいるため気付いてないが、男は拳を握りしめている。その力は強く、手が真っ白になっていた。


 お姉さんが更なる罵倒を浴びせかけようと息を吸った時、唐突に男が動いた。お姉さんを殴ったのだ。


 お姉さんは覗き穴の死角まで吹き飛ばされた。男が更に殴りにかかる。


 男はめちゃめちゃに殴った。だんだんとその力は強くなっていき、ついに返り血が飛び始める。


 10分ほど殴り続けていただろうか、男は急に恐ろしくなったのか、いきなり立ち上がり部屋から逃げ出した。


 僕は恐ろしくて、逆に筒から目が離せなかった。


 ……と、お姉さんが這って電話の方へと向かう。その顔はあちこちが腫れあがり、血だらけで誰だかわからないほどだったけれど、それでも生きていた。


 今となっては偶然だと思う。お姉さんの顔がこちらを向いたのだ。


 僕の頭を二つの言葉がよぎる。「死にかけている人間のみ、視認できます」「絶対に見られてはなりません」


 しまった、と思う僕、驚愕に目を見開くお姉さん。そのお姉さんの口が開く。何故かその言葉は筒を通して僕の耳にしっかりと届いた。




             「なんで……助けてくれなかったの…?」




 僕は見つかってしまった。


 僕にこの筒を売ってくれた老人が筒越しに現れる。


「そうかい、見つかってしまったのかい。残念だねぇ……」


 なんで……ここに……?


「そうゆうものだからね……運命を少し、曲げさせてもらうよ」


 ……へ?


 戸惑う僕を襲ったのは全身に走る痛みだった。目の前には返り血にまみれながらも無傷のお姉さんがいた。


 ……へ?


 僕の意識はゆっくりと薄くなっていった。




「ネェ、コレダケジャ終ワラナイヨ……?」

はい、綺麗にオチてないです笑


ホラーって難しいですね……汗

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