俺達の幸せ
仕事へ向かう車から 家路を急ぐ車から
ふと見下ろした 橋の下の風景
眩しげな 朝の光が反射して
煌びやかな 街のネオンが反射して
流れる水辺の美しさに いつも目を奪われる
でも
この街で暮らす俺達は知っている
普段ここを流れる水は
お世辞にも 綺麗なものとは言えないことを
美しいと思った あの想い出にも
きっと 真夏の魔法や
夜のムードに騙されて
嘘臭い愛の ひとつやふたつ誓った
そんな気恥ずかしさが満ちている
俺達の幸せなんて こんなもんでいい
卑屈にならず
化けの皮が剥がれることもなく
美しさに 気恥ずかしさを抱きながら
ギリギリ格好つけられる
余裕が少しあればいい
不幸な未来なんて 心配するだけ無駄だよ
いつか訪れる不幸には 備えられない
誰も 備えられやしない




