13話:入学試験
突如として転移した先に現れたのは――強者養成学校「禍津学園」。
そこは、数多の能力者が集い、切磋琢磨しながら己を磨く場所。
しかし、入学するには過酷な試験を突破しなければならない。
ライバル、試練、そして予想もしない出会いが待ち受ける中、輝はどんな一歩を踏み出すのか。
物語は新たな章へ――いざ、「入学試験」へ!
【登場人物】
主人公:気道 輝
黒瀬 雷牙
黒瀬 翠馬
橘 陽
百目鬼 白哉
刀を持った男
スナイパーライフルを持った男
輝「禍津学園…?」
???「そうだ、俺は2年の黒瀬 雷牙ッ!」
???「僕は黒瀬 翠馬…」
雷牙「てめぇは?新入生だよな?名乗れ!」
輝「俺は気道 輝だ!よろしく!」
雷牙「ふんっ!弱そうな名前じゃねぇか!すぐ死ぬわこんなやつ!」
翠馬「兄ちゃん…名前に関しては全然強そうだし、死ぬなんて失礼だよ…」
雷牙「翠馬は黙ってろ!弱っちいんだしよ!」
翠馬「ご、ごめん…」
ピーンポーン パーンポーン…
輝「チャイム…?」
???「新入生の方は速やかに体育館へ移動してください」
雷牙「さっさと行けよ!」
輝「え?場所わからないけど…」
翠馬「そこ…」
指さした先には大きな建物があった。
輝「翠馬さん!ありがとう!また会う機会があったらよろしく〜〜〜」
走って体育館へ向かう。
---
体育館内は人で溢れていた...
輝「結構連れてこられてるんだな」
???「君…同年代か?」
輝「ん?君は…」
???「あぁ、ごめんごめん、俺は橘 陽!よろしく!」
輝「橘くんね!よろしく!俺は輝!」
握手を交わす。
橘「輝くんは霊能力者?それとも妖術使い?」
輝「霊能力者だけど…そこまで使える訳じゃないんだ」
(呪霊操術のことは隠しておこう)
橘「なるほど…成って間もないってことね。俺は代々続く妖術家系の跡継ぎなんだよ」
輝「そうなんだ…この学校のことは知ってるの?」
橘「ある程度はね」
パンッ!
???「はい、静かに。私はこの学校の校長、百目鬼 白哉です。よろしくお願いします」
百目鬼「ここ禍津学園は、霊能力者や妖術使いを育成し、人間に猛威を振るう悪しき存在を撲滅するため設立されました」
輝「撲滅…」
橘「…」
百目鬼「今期の新入生には、前回の入学生が起こした事件を受け、入学条件を追加しました」
橘「は!?」
教師「黙って聞け!」
橘「すみません…」
百目鬼「条件とは、私達が用意する試験を突破することです。この後の詳細は入学が認められた方のみに説明します。それでは、ご健闘を祈ります」
ドスンッ
空間が揺れ、森の中に転移。新入生は各自散り散りに。
橘「森…?」
ーーーーーーー
輝「暗ッ!」
声が響く
???「1次試験を行います。森のどこかにある呪物を校門まで持って帰ってください」
輝「呪物…?」
輝は、森の奥へ進む。
ガサッ
輝「!?何か通った!」
スッ…ザッ
首のない霊が襲いかかる
輝「うわっ!」
シャキンッ
刀を持った人物が颯爽と霊を真っ二つに切る。
???「情けない…弱すぎる…妖力も力量もほぼなし…ごみだな」
輝「おいおい言い過ぎだろ!」
???「ここでは生きていけんぞ…この世界はお前みたいなやつが残れるほど甘くないぞ...」
そう言い残し、闇に消える。
輝「なんだよあいつ…ん?これって...呪物じゃね…?」
地面に半分埋まったハニワの呪物を発見。
輝「これ持って校門に戻るぞ!よし!」
ーーーーー
橘「俺にできないことはないんだ、昔っからそうだ!俺は強いんだ、特別な存在なんだ!」
そう言うと足元が光り、じわじわと体を駆け上がる。
橘「ここの凡人共に俺の力を証明してやる!」
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輝「見えた!校門だ!1着〜!」
輝が着くと、ほぼ同時に他の新入生たちも続々と集まってきた。
輝「みんなすごいな…俺、ただ運が良かっただけだもんな」
教師「それでは締め切ります…」
輝「あれ…?橘くんがまだ…?」
教師「2次試験に移動する前に脱落者の確認を行います。少々お待ちください」
輝「あの…」
教師「はい?」
輝「橘って人、見ませんでしたか?」
教師「あぁ、その方は最初にお亡くなりになった方ですね…」
輝「え…?」
---
ー数十分前ー
妖力を纏い獣人のような姿になった橘が森を徘徊している。
橘「出てこいよ、ゴミ共…俺以外の生物は俺の支配下なんだ!」
ガリッ!ドスンッ!
鋭い爪で木や草を切り倒す。
その時、眩い閃光が横をかすめた。
橘「ふっー、ん?」
ボトッ…
橘「あぁ、あぁ!」
地面に落ちた自分の腕を見て叫ぶ。
橘「がぁぁぁぁ!腕が!腕がァァァ!」
再び閃光が走り、視界が逆転する。
フジュッ…
切断された体から血が吹き出す。
橘「俺…俺は…強い…はず…なのに…」
少し離れた木の上で、スナイパーライフルを構えた人物が目を光らせていた。
???「俺の妖力にも気づけないとは…とんだ雑魚だな。ここは弱肉強食の世界だ…すまんな…」
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輝「そんな…死んだのか…橘くんが…」
教師「はい、確認が終わりました。今回は新入生の3分の2が残りました。豊作ですね…」
輝「豊作…?人が死んでるのに…?」
輝がキレかけた瞬間、教師が続ける。
教師「それでは2次試験へ移動します。準備はよろしいですか?」
教師に案内され、輝は次の試験会場へ向かった...
13話「入学試験」お読みいただきありがとうございました。
新入生たちの運命は厳しくも容赦なく、強者だけが生き残る世界――。
橘の悲劇は、輝にとって初めて直面する「現実の厳しさ」でした。
この想いを胸に、輝は次の試練へと歩みを進めます。
次回、二次試験――新たな試練と仲間との出会いが待ち受ける学園で、物語はさらに加速します。




