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独白の詩

(ある日スマホに打ち込んだ、私の恥ずかしい内側)


 「何もやっていない。何も成し得ない男。

何もできない人間。

死んでしまいたいと、ふと思う。

希死念慮がいつ何時も纏わりつく。

怖い。

悲しい。

酷い。

醜い。

苦しい。

疲れた。

なんてだめなやつなんだろう。

こんなやつ…


 こんなやつ死んでしまえばいい。このままのやつ、ここまでのやつなら、いっそ死んでしまえばいい。いつまでも纏わりつく悩み。纏わりつく苦しみ。

何もないという、

虚無、苦しみ、悲しみ、怒り、

その他あらゆる負の感情が嫌というほど纏わりついている。


 私は何がしたいんだ。何がしたいのかよくわからない。よくわからない、けれどもこれを書いている。書きながら、なんでこんなのを書いているのだと思って、でも辞めないで書いている。どうしたいのだろう。

誰かになりたいわけじゃない。

むしろ誰にもなりたくない。

小説家という肩書きが欲しいわけじゃない。

何も欲しくなど、ない。

ただ、誰かに読んでほしい。

いや、そんなこと言えない。

そんなこと、おこがましくて言えたものじゃない。

そうじゃなくて、自分の中に溜め込んである不純物を取り除いておきたい。

ただ、楽になりたい。


 独白の詩。

謂わばそうだ。

誰にも聞かれること、読まれることなどない、ただの書き留め。

気持ちが溢れ流れるだけの、ただの独白。


 一つ思いついたことがある。私の独白をまとめて、小説にしてしまえ。

もしかしたら、誰かがこれを読んで楽になるかもしれない。」


 何でもいいんだ、あなたも書いて、楽になるなら。

楽になるなら、親指で紡ぐ独白の詩で。


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