シンデレラだらけのなろう作家
最近総合上位を占めている「ざまぁ」系小説。
過程や結果等の道筋は千差万別だが、良くも悪くも言い方を変えれば派生した復讐物だろう。では何故そのような復讐物と言う人間の暗い部分をクローズアップした作品のムーブメントが来ているのか? その根底は?
そもそも復讐物は事実創作含めて昔から多くあり、江戸時代は仇討ち許可の法制化までありました。
閑話休題。では「ざまぁ」の原点は? 何故それが心を掴む? 特に人間の心の闇が深い所で?
「シンデレラ」です。
思い返しましょう。虐げられ、逆転の道筋を与えられ、復讐する。
今人気真っ只中の「ざまぁ」その物です。シンデレラの最後はそんなに暗い物じゃない? 原作は無残に義母義姉を殺してましたよ。
つまり「シンデレラ」を知っている人間はその根底に形は違くても「復讐」と言う暗い概念が根付いているのです。この事から今の作家達は自分自身をシンデレラに置き換えてその暗い概念を具現化しているのです。
だけど、復讐は本当に正しいのでしょうか? その事を問われると答えが出ません。有名なドラマでも言われていますが「やられたらやり返す」のは「シンデレラ」で「復讐」を学んだ人間としては当然かもしれません。
自分なりの意見としても、答えは出ません。
ですが、なろう小説業界が復讐の怨嗟を肯定している現状は正しいとは思えません。
全体をもう一度見直してみます。復讐物の原点はシンデレラ。
そしてシンデレラとはサクセスストーリーの一つです。
夢見てその手を復讐の怨嗟で汚しながら成り上がっていく、現代のシンデレラ達。
それが、最近総合上位にいる「ざまぁ」系小説作者達。