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リアル・セイバー  作者: しき
最終章
47/53

勇者

 シンは正確に時間を把握していた。天井人ムーが神技「時空障壁」を発動させるまであと3分を切っていた。「時空障壁」は絶対不可侵であるので一度張られたら手立てがない。

 シンは神技「突然の不幸」でアランを深淵の闇にひき引き込む。しかし、アランの常時能力(パッシブスキル)

選ばれし者レジェンダリー・ヒーローにより神技を無効化する。

「貴様は神すらも超えるというのか?」

 シンは神技「天罰」をアランに連続して浴びせるがアランの独自職能力オリジナル・ジョブスキル想像上最強の盾イマジナリー・レジェンドシールドですべてを遮断する。

「まだ手はあるか?」

「貴様の知っているとおり我には攻撃魔法の類は使えない。1対1では勝てないことは百も承知だ。」

 アランは周囲を確認する。魔王軍により前線が保たれている中でここまでこれた敵が2人いることに気が付く。

「勇者さんよお今回ばっかりは負けてもらえねえかなあ。こっちには莫大な報酬がかかっているもんでね。」

 「混沌」をつかさどる天井人である盗賊ケイトが姿を現す。

「私もこの戦いにすべてを賭けたい。勇者であるあなたを超えれば私が正しいことを証明できる。」

 神奈も魔王軍の前線を抜けてきたようだ。

 アランは全身から冷や汗が流れるのを感じた。






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