刻
現実のとある競技場のグラウンドに武闘家クロゼッタと「刻」をつかさどる天井人ムーが勇者アランの帰還を待ちわびていた。
「それにしてもどうしてこんなことになったのかしら?」
説明なしにアラン呼び出されたクロゼッタは事情を知ってそうなムーに尋ねる。
「手短に説明すると滅びの魔女は私の神技「完全静止隔離」で封じている。シンは私から滅びの魔女奪還を目的としている。」
ムーは半透明の姿なので表情は見えないが声は確かに聞こえてくる。
「滅びの魔女って殺せないの?」
「無理だ。過去に錚々たる殺しの専門家が試みたがで殺害に至ってない。」
「それにしても遅いなあ。」
「そろそろ私を1000年外敵から守ってきた神技「時空障壁」が切れるから危ないんだが。」
クロゼッタは大きな複数の力がこちらにゆっくり近づいていることを感じ取っていた。
「奴らは1000年に一度ある私が再び「時空障壁」を張るまで無防備となるほんの数分を狙っている。」
グラウンドに大きな複数の力が侵入する。「秩序」と「確率」をつかさどる天井人シン。盗賊ケイトをはじめとする反逆者のメンバー達。天井人を倒した実績を持つ神奈。その他クロゼッタが知らないものもいたが強敵であることは確かである。
ムーが徐々に実態を現す。それは「時空障壁」が消えかかっていることを表していた。
2人が焦りだしたときにアラン達、ホーラと魔王軍は到着した。
「待たせたな。」