愚かなる末路
「すみませんすみませんすみませんすみませんすみません。」
少年須納瀬栄人はアパートの101号の一室で謝り続けていた。少年の目の前には天井人浦川七海、非実在系幼女いのり、割と普通の少女神奈がいた。
「久方ぶりね。須納瀬栄人。あなたは何をしてたの?」
「亜人を討伐しておりました。」
須納瀬栄人は恐る恐る答える。
浦川七海は神技「絶叫系アトラクション」で須納瀬栄人の五感を歪ませる。
「ぎぃやあああああああああああああああああああああああああ」
「あたしに嘘をつけると思ったの?詐欺強盗傷害その他三昧だったのに。」
浦川七海は残念そうに呟く。
「つみをにくんでひとをにくまずー」
いのりが須納瀬栄人を擁護する。
「なぜあたしが怒っているかわかる?」
それにかまわず浦川七海は須納瀬栄人に問う。
「自身に宿る邪悪な魔物の力に屈し傀儡となっていたことでしょうか。」
「いいえ。あたしの親友に手を上げたことだけど。」
浦川七海の神技「反乱と崩壊」により須納瀬栄人の体は崩れ去っていった。少年は中に潜む邪悪な魔物ごと塵となった。
神奈は神様にも近い存在が感情により人を裁いたことに恐怖を覚えた。
「もしかして私の罪も知ってますか?」
神奈は確認する。
「おおよそわかってるよ。ただいのりちゃんも言ってるじゃない。罪を憎んで人を憎まずってね。」